12月1日の「カンブリア宮殿」に星野リゾートの星野佳路(ほしのよしはる)社長が出演されます。
星野リゾートは、経営不振に陥ったホテルやリゾート施設の再生で知られています。初めは、ただのホテルだった星野温泉旅館がなぜ成功したのでしょうか?
現在、星野リゾートは、界、トマム、熱海、軽井沢、伊東など、多くのリゾートの運営をしています。その秘訣は、星野リゾート社長、星野佳路(ほしのよしはる)社長の考え方や行動が根底にあるのではないでしょうか?
12月1日の「カンブリア宮殿」
鬼怒川温泉に昨年開業された「界 鬼怒川」が紹介されました。このホテルのおかげで、 鬼怒川温泉が再び活気をとり戻しているようです。名物は、「湯葉丼」ということですが、番組で紹介された斜めに動くエレベーターや、露天風呂、「界 鬼怒川」のおもてなしは素晴らしかったです。
東京の大手町に、2016年7月に「星のや 東京」を開業されました。進化した日本旅館がコンセプトで、畳のエレベーターとか、客室もすごい和風モダンで素晴らしかったです。1室1泊72,000円からとまれるようです。大手町温泉の天然温泉を楽しむことができます。このホテルは、10月にアジア太平洋ホテル投資会議最優秀賞を受賞されました。この1年間にアジア太平洋地区で開業したホテルの中の1番ということです。2010年には、あの「マリーナベイ・サンズ」が受賞された由緒ある賞で、世界の投資家たちが集まる会議の中の賞です。なので、これからの星野リゾートは、海外進出に拍車がかかると思います。この記事の下にも書いてありますが、星野リゾートは運営をする会社です。ホテル自体の所有は他の会社です。「星のや 東京」は三菱地所です。ちなみに、今の月9の「カインとアベル」の主人公優の会社「高田総合地所」が所有会社で、優がプレゼンをしたドレイモンドが、運営会社という感じになります。
星野佳路社長は、「日本に来るから日本旅館に泊まるのではなくて、『快適で素晴らしいおもてなしを受けることができるから日本旅館に泊まろう』という市場を世界で作っていきたい」と話されました。
会社のビジョンを「リゾート運営の達人」から、「ホスピタリティ・イノベータ―(おもてなしで確信を起こす)」に変えたそうです。変えたのは、競争相手が変わったからだということです。今の競争相手はリッツカールトン、コンラッド、ハイアットなどで、彼らがやっていないことをやろうと思って、イノベータ―になろうと思ったのがきっかけだったようです。つまり、お客様の声を聴いてサービスの質を上げていくのではなくて、自分たちのこだわりをサービスとして、提供しようということです。それが、おもてなしであり、日本的だと話されていました。
星野リゾート青森屋やトマムでは、フラットな組織が効果をだしていると話されました。トップダウンではなくて、地元のスタッフの人達が見てもらいたいことやかんがえたことが、そのままおもてなしとして提供されています。
ただ、星野佳路社長にも苦労があったようです。創業者のお父さん殿各州が合ってなかなかうまくいかずに、1991年の株主総会で社長であるお父さんを解任したそうです。その理由は同族経営からの脱却でした。
1980年代までは、社員のやる気は社員一人一人が出さなきゃいけないものでした。やる気がないのは、本人の責任だったのですが、それ以降は、経営者の責任になってきたようです。経営者が社員にやる気をださせるマネジメントをしなきゃいけないと言うようになってきたようです。この10年20年で、やる気を持って100%の能力を発揮してもらうようにするのが、経営者の仕事になってきたと話されていました。そのための一つがお父さんの解任だったようです。そして、「やらされ感をなくす」「社員に自由度を与える」と考えられているそうです。
インドネシアのバリ島に、海外発進出のホテルがあるそうです。「星のや バリ」で、2017年の1月に開業予定だということです。ディナーは和食とインドネシア料理をミックスした創作料理で、各室には、プールがついていて、他の部屋ともつながっているようです。ジャングルの中に身を置き、非日常体験ができるウッドハウスの様なものがありました。現在、スタッフの研修がおこなわれていますが、大事なことは、「バリ人にとっての”おもてなし”をだしていきたい」と話されていました。なので、日本のスタイルを押し付けるのではなくて、その土地独自のおもてなしをかんがえられているようです。星野佳路社長にとっての日本旅館は、「おもてなし」を提供する場所だと考えられているようでした。
ぜひ、一度行かれてその「おもてなし」を体験してみることをお勧めします。
星野リゾートとは?
星野リゾートは、長野県の軽井沢に本社がある総合リゾート運営会社です。星野佳路社長は、4代目の社長なんです。創業から見ていきましょう。
- 1914年、軽井沢に星野温泉旅館を開業
- 1965年、軽井沢高原教会を改築して、ブライダル事業に進出
- 1991年、星野佳路社長就任
- 1995年、星野リゾートに社名変更
- 2001年、リゾナーレ小渕沢の所有、運営開始
- 2003年、アルツ磐梯リゾートの運営開始
- 2004年、トマムリゾートの運営開始
- 2005年、「星のや 軽井沢」を開業
- 2011年、界ブランド発表、リゾナーレブランド発表
- 2014年、海外の KiaOra Rangiroa(タヒチ)の運営開始
大まかに見て、こんなかんじですね。
星野リゾートには、現在3つのブランドがあります。
- 星のや 圧倒的な非日常に包まれるラグジュアリーホテル
- 界 地域の魅力満載の和心地の温泉旅館
- リゾナーレ スタイリッシュなデザインの西洋型ホテル
どれもが素晴らしいホテルや旅館で、一度奈泊りに行ってみたい所ばかりです。現在では、30件以上のホテルの運営に携わっています。そして驚かされるのが、どのホテルも経営不振に陥ってたのが、見事に再生されたということです。その秘訣は何なのでしょう?まずは、以前『がっちりマンデー』で放送されたリゾナーレ八ヶ岳の例を見てみましょう。
リゾナーレ八ヶ岳の秘密は?
リゾナーレ八ヶ岳は、山梨県北杜市にあるリゾート施設で、星野リゾートが一番初めに手がけた施設です。一度つぶれてしまったホテルを、買い取って再生させたんです。再生させた方法は、
- 宿泊客のターゲットを調べて、ニーズに合わせて改装。
- フロントと宿泊施設を離して、非日常を感じてもらう。
- 従業員のマルチタスク化。
- オーダーメイドのサービス。
大ざっぱにいうと、この4つの様です。
一つ目の「ニーズに合わせる」は大事ですよね。来ているお客様が何を求めているのかを初めに調査したそうです。そして、そのニーズに合わせて改装されたそうです。ゲームコーナーをつぶして託児所やブックス&カフェにしたりして、子供連れに特化したモデルにかえたそうです。
二つ目は、「非日常の感覚を味わってもらう」ことです。フロントから宿泊までを離して、その道中でどんどん日常的なモノを排除していったそうです。部屋にはTVもなくて、陸の孤島に来ているような雰囲気に持っていったそうです。
三つ目の「マルチタスク」とは、従業員ひとりひとりが別の専門的な職種をするのではなくて、皆でおなじ仕事を効率よくするように、シフトみたいなものを組んで行ったそうです。そうすると、時間もかからなくなりますし、トータル的にお客様をもてなすことができますよね。だから、役職者みたいな人はいないそうです。(星野リゾート全体にも)
4つ目は、「オーダーメイドの接客」です。リッツカールトンとか、多くのトップレベルのホテルがしていることです。お客様の目線に立ったおもてなしを、お客様別に考えながらやっていったそうです。一組一組の嗜好、来た理由、目的などをしっかり調べてそれに合わせて接客をしています。ここまでやると、もう一度行きたくなっちゃいますよね。
そして、星野佳路社長が考えたのが、ブログ。全国の施設を回るのですが、必ず褒めることしかせずに、イイところを写真にとってブログにアップするそうです。これによって、全国のほかの施設でも、独自に考えたおもてなしの方法を実行していけるようです。言ってみれば、一人一人にまかせられた部分が非常に大きいので、やりがいもあるし、責任を持っておもてなしをするというマインドが自然に生まれているんだと思います。これは、リッツカールトンに似ていますよね。では、これを考えた星野佳路社長とはどんな人でしょうか?
星野佳路社長の考え方は?
星野佳路社長は、
- 1960年生まれ。
- 長野県軽井沢出身。
- 1983年慶応義塾大学経済学部卒業
- アメリカのコーネル大学ホテル経営大学院修士課程修了
- 1991年、星野リゾート4代目社長に就任
- 2003年、国土交通省より、第1回観光カリスマに選定。
アメリカのコーネル大学から帰ってきてから、社長になったそうですが、その時は愕然としてそうです。それは、勉強してきた経済学と、実際の経営とはかけ離れていたからです。そこから始めたそうなんですが、一番初めに考えて、今でも根幹にある発想は、
所有にこだわらない
ということのようです。つまり、
所有と運営を分ける
と言うことで、現在では運営専門になっているようです。
理由は、その方がフットワークが軽いから。現在のように20社以上運営をしている場合、すべてが所有でしたらとんでもない資産がある訳です。そうすると、身動きがとりにくいし、経営にも悪影響が出てしまうとかんがえられたようです。ですから、余計なことにはとらわれず、如何にお客様をよろこばせるかという運営の部分に特化できるわけですし、その分、深くかんがえることができるんです。
星野佳路社長のもう一つの大きな考えは、おもてなしに関する社員の視点を徹底させたということだと思います。外国のホテルや、一般のビジネスホテルは、「早く正確に」ということが一番の仕事だと話されています。それに反して、日本の温泉旅館に代表される旅館の本来の仕事は、「文化を楽しむ」ということを一番に考えているということの様です。どういうことかというと、ホテルではベッドや床を如何にキレイにするかがメインで、日本の旅館では「雰囲気」や「その土地の香り」を楽しめるように、部屋を用意しているのだと言います。「部屋をしつらえる」と言われるように、空間を作ってお客様をもてなす文化が、日本では根付いているんです。それを簡単にすると、「おもてなし」という言葉になるのではないかと思います。星野佳路社長は、お子さんの時から凄い心配性で、お母さんからは「そんなに心配してたら生きていけないよ」っていうくらいだったと言います。その心配性が逆に良かったんじゃないでしょうか?
お客さんが来て、
- ココを見てどう思うだろうか?
- この料理をおいしいと思ってくれるだろうか?
- この風景でゆっくりしてくれるのだろうか?
みたいな感じで、すべてお客様目線で現状を考えられたと思います。ただ、従業員に対しても同じように考えているようです。よくあるのは、細かいことばかりグチグチ言う社長。これは嫌われます。星野佳路社長は、従業員に対しても、思いやりを持って接していると思います。これは、非常に大事なことだと思います。私みたいな大ざっぱな性格だと、「まあいいか」みたいになってしまう所もきっちりされたんじゃないでしょうか。
心配性とおもてなしは、とてもいい組み合わせだと思います。これは、社員に対しても思ってらっしゃるみたいで、いかに気持ちよく働いてもらって、効率よく働けるかを考えられているようです。運営の切り離し、おもてなし、心配性で、星野佳路社長はどんどん成長されていくんじゃないでしょうか。2016年には、丸の内に日本旅館をたてる計画もあると聞きますし、海外にもホテルではなくて日本の旅館を輸出していく考えもお持ちのようです。きっと実現してくれると思いますので、楽しみに待っていたいですね。
ユーチューブには何本かの星野社長の対談などの動画のっていました。とても参考になると思います。
星野リゾートの公式HPはコチラです。
⇒ 星野リゾート
チョットお高いですが、一年に一度の記念日に行ってみたいですね。^^
以上、星野リゾートと星野佳路社長についての情報でした。
ここまで読んでいただいてありがとうございます。
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ただ、お金儲け、起業、生き方などは、それぞれの人が自分で思った通りに勝手にやってます。それが、挫折したり、失敗する原因の一つです。
成功するための近道はモデリングです。そのために参考になるのは、「カンブリア宮殿」「プロフェッショナル」「ガイアの夜明け」「アナザースカイ」「世界一受けたい授業」などです。
そこで取り上げられるのは、成功した人たちばかりです。生の声がタダで聞けたり、挫折したこと、成功のコツなどがありのまま聞けますのでとても参考になります。
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