除湿機の間違った使い方や、やってはいけないことをまとめます。
製品評価技術基盤機構(NITE)から、除湿機や空気清浄器で、過去5年間に起きた事故が117件にも上ることが発表されました。
万が一の場合、除湿機から出火したり、健康被害が起きたりするので、気を付けてください。
この記事でわかること
- 除湿機をつけっぱなしにするリスクとその原因
- 除湿機使用時の安全対策と注意点
- 除湿機関連の事故事例とその教訓
- 除湿機の適切な使用方法とメンテナンスの重要性
除湿機のつけっぱなしは火事になる?
NITEの事故報告。
どのような使い方が事故の原因となるか、間違った使い方、やってはいけないことを見ていきましょう。
除湿機の間違った使い方で起きた事故内容は、
- 洗濯物を乾かすために、24時間運転、製品内部のヒーターが外れて付近の樹脂部分に接触、発火
- 10年間使用した除湿機を移動したところ、取手から外れて足の上に落下して負傷
- 機械を移動する際に、電源コードを無理やり引っぱって破損、発火
- 電源がよじれてショートして出火
- 製品内部の異常音のあと、出火
- 就寝時、異臭で目が覚めた後、製品内部の集塵部の不具合から発煙、出火
こんなことが多かったです。
ニュースなどの動画では、コンセントに電源コードをつけたまま移動して、運転開始した途端、発火、断線していました。
では、いったいどういった理由でこのような家事になってしまうのでしょうか。
火事になる使い方
除湿機をつけっぱなしにして火事になる使い方としては、
- つけっぱなしで寝る
- 別荘でつけっぱなし
- コンプレッサーがまわりっぱなし
- 留守にしたときに
などが、実際の証言であがっています。
つけっぱなしで寝る
一番多かったのが、つけっぱなしで寝てしまうということです。
新しいモデルでは、つけっぱなしにしても、長時間の運転で電源が切れる仕組みになっていますが、少し前のモデルだとそういった機能はありませんでした。
また、つけっぱなしの場合、本体が熱くなったり、何故か電源コードなどがショートしてしまい、家事になってしまった事例があります。
その場合、そばにカーテンなどの燃えやすいものがあったのが原因の一つとなっています。
ですから、万が一のことを考えて、近くに燃えやすいものを置くのをやめたり、除湿機本体の位置を考えた利することが大切です。
一番いいのは、タイマーなどでかならず電源を落とすことです。
別荘でつけっぱなし
別荘に限らず、普段使ってない部屋や家で除湿機を使ったときに、切り忘れてしまう事例がありました。
これも上記の事例と同じで、通常なら何事もなく電源が落ちるのですが、何かしらの原因で火事になってしまったようです。
一旦留守にする場合、コンセントから電源コードを抜く曲をつけておくことが大切です。
コンプレッサーがまわりっぱなし
コンプレッサーが回りっぱなしというのは、除湿機本体の故障です。
電源を押しても切れずにそのまま回りっぱなしの状態で、そのままにしてしまって家事になってしまったということです。
やはり、電源を押して、着実に切れたことを確認することが大切です。
もしも以上が認められた場合には、販売店やメーカーに問い合わせて修理することが大切です。
留守にしたときに
火事が起きるのは、だいたい留守をしているときという結果が出ています。
そばに人がいる場合には、なにかあったときには対処できますが、誰もいないときにはそのままになってしまいがちです。
電気ストーブやファンヒーターでも当てはまるのですが、何かしらのきっかけで干してあった洗濯物が機械の上に落ちてきて、そのまま熱がこもって家事になってしまったということです。
留守をするときに、除湿機を回していけば、帰ってきたときに快適になってると思いがちですが、なるべく留守をするときにはすべての電化製品を止めていきましょう。
では、安全に使用するためにはどうすればいいのでしょうか。
除湿機のつけっぱなしは火事に?安全な使い方
NITEが提唱する安全に使用するうえで大切なこと
電化製品に関して、安全に使用するうえで大事なことを、NITE(製品評価技術基盤機構)が発表しています。
- リコールでないことを確認
- 時々止まる、異臭や異音、外装の変形に気が付いたら点検を依頼
- 事故の報告例は、電気洗濯乾燥機が65件、電気衣類乾燥機48件、ガス衣類乾燥機48件、布団乾燥機38件、除湿機62件
- 乾燥器などの場合、衣類などについていたオイルなどが酸化熱で自然発火したケースが多い
- 美容用のアロマオイル、食用油が多い
- 電源コードの引っぱり、角の屈曲で芯線がショート
- ガス衣類乾燥機で、点火操作のために、なんども繰り返したために、未燃焼ガスがたいりゅうしてしまった。
などです。
具体的に気をつけるる4つのポイント
気を付けることは、NITEの警告から考えて4つ考えられます。
- リコールを確認
- 電源コードの取り扱い
- ホコリ・カビなどの清掃
- 周りを気をつける
一つずつ見ていきましょう。
リコールを確認する
リコールがあったら、必ず販売店とか、メーカーに問い合わせすることが大事です。
数年前にありましたが、湯沸かし器のリコールを無視して、亡くなってしまったとか、車のリコールでも、人が亡くなってしまったとか。
除湿機は直接命にかかわることは少なそうに思えますが、発火の原因になったり、ガスが発生する場合もあります。
たとえば、2023年4月には、パナソニックが163万台をリコールしました。
(引用:日経XTECH)
163万9232台をリコールへ──。パナソニックが2023年4月20日、大規模なリコールを実施すると発表した。対象は、2003~2021年に製造した衣類乾燥除湿機(以下、除湿機)。使用中に発火や発煙のトラブルが発生し、事故になる恐れがある(引用:日経XTECH)
リコールの原因は設計の不具合です。こういった記事を読まないでそのままにしておくと、火事になってしまうのは当たり前のことです。
ですから、メーカーからの通知や、TVなどのメディアで騒がれた時は必ず、連絡して見てもらいましょう。
電源コードの取り扱い
除湿機は化製品なので、電源コードの取り扱いに気を付けることが大事です。
これは、電化製品ならすべての製品に当てはまります。
昔からよくあることに、こたつの中の電源コードが断線して発火してしまうとか、ドライヤーの電源コードがよじれすぎて発火してしまうということがあります。
どちらも原因は同じです。
ショートですね。
電気には、プラスとマイナスがあって、その二つが別々の線で電化製品とコンセントの間をつなげています。
プラスとマイナスが重なると、そこには火花が散って、発火、出火となる訳です。
つまり、電源コードの取り扱いをぞんざいにすることで、発火してしまいます。
ぞんざいな取り扱いとは、コードの上に重いものを載せたり、ぐるぐる巻きにしたり、折りたたんでしまったりすることです。
そういった取り扱いをしてはいけません。
除湿機に限らず、電化製品の電源コードは、丁寧に取り扱うことが大事です。
ホコリ・カビなどの清掃
ホコリが溜まっていると、健康的にも良くありませんし、めったにありませんが、ショート、漏電などをおこして、発火してしまうこともあるようです。
除湿機の場合、内部にカビが生えてしまうこともよくあります。
もちろん、取扱説明書には掃除の必要性と周期が書かれていますので、それにしたがって清掃を心がけてください。
せめて1年の中で一番初めに使うときと、使い終わったときには、清掃することをお勧めします。
周りに気をつける
除湿機にかかわらず、電化製品を使うときには周りに気を配るべきです。
電気ストーブやファンヒーターなどは、直感的に危ないということがわかりますが、除湿機や加湿器、空気清浄機など、一見すると関係ないようなものでも、なにが起きるかわかりません。
電化製品を使うときには、その上に何も落ちてこないか、周りからなにか倒れてこないか、電源コードをむやみに踏まないか、などをしっかりと考えておくことが大切です。
家事になってからでは遅いです。今のうちにどうなっているのか、しっかり確認しておいてください。
特に、リコールには気を付けて、重大な事故にならないようにしてくださいね。
まとめ:除湿機のつけっぱなしは火事になる?やってはいけない間違った使い方
この記事のポイントをまとめます。
- 除湿機の間違った使い方や事故が過去5年間で117件発生している
- 24時間運転や製品の不適切な移動が事故の原因となることがある
- 電源コードの無理な引っ張りや異常音の後の出火が報告されている
- つけっぱなしで寝ることや別荘での長期間使用が火事のリスクを高める
- 古いモデルでは自動で電源が切れない場合がある
- 除湿機の近くに燃えやすい物を置かないことが重要
- タイマーを使用して自動で電源が切れるようにすることが望ましい
- 留守時には除湿機を含むすべての電化製品の電源を切るべき
- リコール情報の確認と電源コードの適切な取り扱いが必要
- ホコリやカビの清掃を定期的に行うことが故障や火事を防ぐ
- 周囲の安全を確認し、電化製品の上に物が落ちないようにする