スタンフォード大学のケリー・マクゴニガル氏が4月2日の『世界一受けたい授業』に出演されました。
ケリー・マクゴニガル氏は、ボストン大学で心理学とマスコミ学の学士を取って、スタンフォードのPh.Dを取ってる健康心理学者です。
『世界一受けたい授業』では、スタンフォード式「ストレスを力に変える方法」をお話しされます。ストレスは無害で、オキシトシンをうまく使う方法を話されるようですが、どういう事なんでしょうか。
ストレスとは?
まずは、ストレスについてみていきましょう。
まず、ストレスとは何かを説明します。常日頃からストレスを感じていると思います。ということは、ストレスとは、外部から加わる圧力、プレッシャーなんです。
けっして、自分の中から起きるものではないし、ストレスを感じた時の感情をストレスと呼んでいるだけです。つまり、ストレスとは感情の事で、ストレスの原因はいろいろある訳です。(この記事では、感情をストレス、元をストレス源と呼ぶようにします。)
そして、昔から言われていることは、「ストレスは万病の元」です。つまり、病気になると言われてきたんですよね。実際に、私も胃がいたくなって病院に行った時に言われたのが、「あーこりゃ、ひどいね、ストレス、たくさんあるでしょ。はい、慢性胃炎です」と言われてしまいました。
たしかに、その頃は人間関係とか、仕入れの事で頭がいっぱいになっていて、言われたようにストレスがたっぷりあったんで納得していました。「そっか~、ストレスがあると、胃炎になるのか~」って。
でも、今回の「世界一受けたい授業」に出演されるケリー・マクゴニガル氏は、逆の事を話されています。
「ストレスは有害だと信じているから病気になる」
???
これはどういう事でしょうか?その前に、ちょっとだけ、ケリー・マクゴニガル氏の経歴を書いておきます。
ケリー・マクゴニガル氏の経歴
ケリー・マクゴニガル氏は、
- 1977年120月21日生まれの38歳。
- アメリカのニュージャージー州出身。
- ゲームデザイナーのジェーン・マクゴニガル氏との一卵性双生児。
- ボストン大学の心理学とマスコミ学の学資、スタンフォード大学のPh.D(哲学博士)をとっています。
- スタンフォード大学で心理学を教えています。
著作も出しています。
- スタンフォードの自分を変える教室 (だいわ文庫)
- スタンフォードのストレスを力に変える教科書
- 図解でわかるスタンフォードの自分を変える教室
- [生声CD付き]スタンフォードの「英語ができる自分」になる教室
- DVDブック 最高の自分を引き出す法 ~スタンフォードの奇跡の教室 in JAPAN~
この中の2冊目の「ストレスを力に変える教科書」が、今回の番組の題材の様です。ちなみに、2015年10月に出されている本です。では、どうやってストレスを力に変えているのでしょうか?
ストレスを力に変える方法は・・・
ケリー・マクゴニガル氏によると、アメリカで3,000人を8年間、統計をとった結果、前年にストレスを感じた人の中で、「ストレスが健康に良くない」と信じている人の死亡リスクは、43%高くなったと話されています。
その8年間の統計で、「ストレスは害」と意識して亡くなった人の総数を約18万人と、断言しています。簡単に言うと、ストレスが原因で亡くなった方が18万人もいたということですね。
それと逆に、ストレスを感じているんですが、亡くならず、さらに健康になっている人たちがいたんです。その違いは、ストレスを有害と信じているか、無害と信じているかだけだったそうです。
つまり、ストレスとは関係なく、ストレスが健康の害になると信じている人たちが、病気になるということです。信じる者は救われるとは逆なんです。
害だと信じてるおかげで病気になってしまう・・・と、ケリー・マクゴニガル氏は説明されています。
これは、アメリカでは定説になりつつあります。この仕組みをもっと深く見ていきましょう。通常、ストレスを感じると、例えば、結婚式のスピーチなどでしょうか。
- 心臓がバクバクいう
- 嫌な汗をかく
- 呼吸が浅く速くなる
などがストレスを感じている状態です。
今までは、多くの人は、これが有害の証明だと思っていました。ケリー・マクゴニガル氏は逆に、これは、体がピンチになっているから、新鮮な血液を早く、たくさん送りだそうと心臓が働いているんだと、とらえるそうです。プラスに考えるということですね。
つまり、心と体はつながっていて、心がピンチになると体が回復させようと自然に頑張るんだそうです。その表れ方が、心臓バクバク・・・と言う形になってると話されます。
別な言い方もされています。体に活力を与えて、チャレンジに立ち向かう準備を整えている、と。
ですが、普通の人は、ストレスは有害だと思っているので、今の状態は悪い状態だから、抑えよう、抑えようとして病気になってしまうと話されています。確かに、ネガティブになればなるほど、体の中の機能や仕組みが悪くなっていって、病気になってしまいますよね。
いい例がうつ病です。「やる気が起こらない→動かなくなる→もっと考える→やる気がもっと無くなる」この悪循環ですよね。
これを断ち切るには、ポジティブに考えるしかないと思います。
「やる気が起こらない→ラッキー!休もう!→復活!」
まあ、単純ですが、そんな感じではないでしょうか。それをケリー・マクゴニガル氏は言いたいのかもしれません。
これは、ある意味、リフレーミングの考え方ですね。見方を変えるとか、立場を変えるに近い考え方です。または、やる気が起こらないときの対処の仕方に似ています。
そう考えると、ケリー・マクゴニガル氏は正しいような気がします。
確かに、「うっ、これはストレスだ。ゼッタイに病気になるぞ」って思ってたら、病気になります。
逆に、「うっ。これはストレスだ。ラッキー!体中に酸素がガンガン回るぞ!」って思ってたら、元気になります。
なので、ぜひ、「ストレスをなくそう」って思わないでください。「なくそう」って思えば思うほど、認めることになりますから、「ストレスだ。ラッキー」って思ってください。
ところで、ケリー・マクゴニガル氏も「世界一受けたい授業」で話されるかもしれませんが、もう一つ、ストレスの良い点を説明しておきます。それは、オキシトシンです。
オキシトシンとは?
オキシトシンとは、脳の下垂体から分泌されるホルモンで、このホルモンが分泌された時の体の効果は、
- 子宮の収縮
- 乳腺の収縮
- 体重の増加
- 傷の治療
- 栄養の蓄積
などです。つまり、女性ホルモンとして、お母さんが母乳を与える時と、出産時にでるホルモン・・・だと思われていたんです。
ですが、ここ10年の研究の結果、男女間の愛情、人間同士の信頼、スキンシップ、心の安らぎなどに関連しているホルモンだと、注目を浴びているんです。その効果は、
- 幸せな気分になる
- 癒される
- 社交的になる
- 人を信頼する
- 人間同士の交流を深めたくなる
- 安らぎを高める
なので、オキシトシンは、別名、
- 幸せホルモン
- 抱擁ホルモン
- 愛情ホルモン
- 信頼ホルモン
- 絆ホルモン
- 思いやりホルモン
- 癒しホルモン
など、多くの名前で呼ばれているホルモンなんです。まあ、それは分かったけど、ストレスとどういう関係があるの?って思われたと思います。実は、ストレスを感じると、オキシトシンが分泌されるんです。
えっ?どういうこと?って思いましたよね。
もっと、化学的に言うと、ストレスを感じると、ストレスホルモンと言われるコルチゾールという物質がでるんです。
コルチゾールは適度な量であれば、体に緊張感を与えることで体外の危険から身を守ってくれたり、炎症を抑える働きもあります。
しかし、コルチゾールの量が多いと、免疫機能や自律神経の働きを低下させて、うつ病などの心の病だけでなく、多くの病気にかかりやすくなってしまうんです。
なので、体の中でコルチゾールが出ているのを敏感に察知したら、コルチゾールの分泌を抑える働きを持つオキシトシンを分泌するような指示が出るんですね。
オキシトシンが出ることによって、癒されたり、他人を気遣うような心になったり、人を信頼するなどして、マイナスの気分を何とかプラスにしようと、体が勝手に動いてくれるわけです。
本当によくできていますよね。
順番にもう一度見てみると、
- 嫌な気分になって、ストレスを感じる
- コルチゾールが出る
- オキシトシンが出る
- 幸せな気分になる
- 嫌な気分がなくなる
このシステムがあるので、ストレスは、体にとっていいものだとケリー・マクゴニガル氏は説明されています。ストレスは、実は体に優しいんですね。これからは、プラスに考えていきましょう。
まとめます。
ケリー・マクゴニガル氏の説としては、
- ストレスは無害
- ストレスは有害と信じているので、病気になる
- ストレスは、体を戦いモードにしてくれる
- ストレスを感じるとオキシトシンが出るので、社交的になったり、人にやさしくなる。
だから、「ストレスは万病の元ではない。有害だと信じることが万病の元だ。」と話されています。
考えることによって、病気を防ぐという考え方は斬新ですね。
たしかに、心と体は昔から一体だと言われています。ケリー・マクゴニガル氏の考え方ですべての病気の予防になるとは考えにくいですが、ならなくても良い病気の予防には、確実になると思います。
あなたも、「ストレスは万病の元」と言うのは忘れて、「ストレス万歳」を信じてみてはいかがでしょうか。
最後に、ケリー・マクゴニガル氏がTEDで講演した動画を載せておきます。
ユーチューブですので、ご覧になってください。ちなみに、日本語の字幕を付ける時には、右下の歯車をクリックして、字幕の部分を日本語にしてください。
オキシトシンの増やし方や、コミュニケーションのやり方はこちらから、ご覧になってください。

参考文献
ここまで読んでいただいてありがとうございます。
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