「マーズワン」という火星移住計画がありますが、知っていますか?火星移住計画は、オランダの『マーズワン』という会社が火星移住計画を発表しています。マーズワン以外にも、アメリカのオバマ大統領も、火星への有人飛行計画を発表しています。オバマ大統領は、2030年代半ばと言ってるんですが、おもしろくなりそうです。
火星には住めるのでしょうか?
まず、火星に人は住めるのかどうか、それが問題ですよね。そこで、火星について、見てみます。
火星は、
- 太陽から見て、地球の次の惑星
- 地球型惑星(地殻があって、岩石からできている)
- 直径は、地球の半分
- 重力は、地球の約40%
- 自転周期は、24時間40分くらい
- 衛星は、二つ(ダイモス、フォボス)
- 季節がある
- 細かいチリでおおわれている
- オリンポス山は、標高27km(太陽系最高)
- マリネリス峡谷は、深さ7km(太陽系最深)
- 地球よりも、かなりデコボコしている
- 火星が赤いのは、赤さびがあるため
- 表面積は、地球の4分の一。地球の陸地面積と同じくらい
- 大気はうすい。地球の0.75%(二酸化炭素95%、窒素3%、アルゴン1.6%)
こんな感じで、とうてい人間が住めるとは思えない環境です。特に、大気が0.75%って、ほとんどないってことですよね。映画なんかを見ていると、簡単に住めそうですけどね。『トータル・リコール』とか。
ただ、火星探査機による調査で、火星に水があったことや、氷として地下に存在しているということが、徐々にわかってきています。その地下にある氷を使って、火星に住もうと考えている人達がいるんです。
それが、「マーズワン」!
マーズワンとは?
マーズワンは、2025年までに、人類初の火星移住をしようとしている、オランダの民間非営利団体です。オランダの実業家、バス・ランスドルプ氏が代表です。その計画は、片道飛行で火星に行って、定住しようというものです。
- 2013年4~8月に火星への移住希望者を募集。世界中から20万人の希望者が集まりました。
- 2013年12月に、1058人に絞りました。(日本人16人を含む)
- 2015年2月、100人に絞られました(メキシコ在住の日本人シェフ島袋悦子さんが含まれています!)
- 2016年9月に、24人が選ばれます。
- 2016年以降に、無人で資材を火星に打ち上げておきます。(2年毎6回)
- 2025年に、初めの4人を火星に移住させます。
- その後、2年ごとに、4人ずつ増やしていきます。
最初の火星への移住計画の費用は、約60億ドルです。訓練とか、飛行とか、移住したあとの実況をライブで配信することによって、稼ごうと思っているらしいです。ちなみに、NASAの試算では、帰還が前提なので4500億円はかかるとみています。このあまりの違いに、首をかしげている人も多いですし、リアルタイムショーなどのTVの契約も打ち切られたという報道もあるようです。
バス・ランスドルプ氏は、風力発電の技術者だったようです。が、2011年、マーズワン財団を立ち上げて、この夢のような企画を推し進めてきたんです。アメリカもロシア、そのほかの欧米各国は、初め冗談としか思っていなかったらしく、ネットでも、商業詐欺じゃないの?っていう声が多かったんですよね。それが、どうも違うらしいと、うすうす感じてきたのは、協力会社が増えてきたせいです。
- アドバイザーとして、ノーベル物理学賞受賞者のへーらると・トホーフト氏が加入しています。
- ランチャー(打ち上げロケット)に、スペースX社(ファルコンヘビー)。
- 宇宙船に、タレス・アレーニア・スペース社が候補に上がってます。
- 無人火星探査機の開発実績のあるロッキード・マーチン社と提携しているという情報も。
かなり大手の航空宇宙産業と提携し始めてるので、ヤバいと思ったんじゃないでしょうか。
2015年10月の産経ニュースで、
オバマ政権が2030年代半ばに実現を目指す火星有人探査は、約10年間の滞在を念頭に置いた壮大な計画になることが、米航空宇宙局(NASA)のリポートで明らかになった。計画を実行に移すには、火星の大気中にある二酸化炭素(CO2)から酸素を作り出す技術や食料維持、宇宙空間での動力源確保など、難題の解決が必要だが、NASAは「われわれはそれらを解決できる」と自信をのぞかせる。先月末には、火星に水が存在する証拠も見つかり、火星旅行への夢は、ますます広がるばかりだ。
「NASAは今、過去のどの時点よりも、米国人の宇宙飛行士を、火星に送り出す状況に近づいている」
NASAのチャールズ・ボールデン長官(69)は、リポート公表に当たり、こう胸を張った。そして、今回のリポートで火星有人探査について「(克服すべき)多くの挑戦が待ち受けているが、われわれはそれらを解決できる」と力強く宣言。「火星に到着し、(飛行士が)そこで生活するために必要な能力を開発中である」と着実に研究開発が進んでいることを示唆した。(産経ニュースより引用)
アメリカも、民間団体に先を越させるわけにもいきませんよね。「月に人を送ったのも、火星に人を送ったのも、アメリカだ」って、胸を張りたいんじゃないでしょうか。ただ、現実的には、マーズワンの計画はちょっとずつ遅れてきていますし、いろいろ問題点が指摘されています。
マーズワンの火星移住計画の問題点
マーズワンの火星移住計画の問題点は、
- 水分の確保
- 空気の確保
- 食べ物の栽培
- 2年に1回の飛行
- 片道切符
などがあげられています。水分、空気食べ物の確保については、さらなる改良で何とかなると思うんですが、問題は、2年に一回の飛行と、片道切符ということです。2年に1回の飛行とは、地球と火星の軌道の関係で、ある特定の場所にきた時しかロケットは飛ばせられないそうです。それが、26か月に1回しかないそうです。そのタイミングを逃すと、2年ずれてしまうということで、ちょっと問題ですね。補充資材とか送れなければまずいこともあると思うんです。
もう一つの問題は、片道切符ということですね。宗教上の理由とか、倫理的にどうなの?っていう批判が上がっているようです。
確かに、考えてみれば、火星への片道切符の旅行っていうのは
- もう二度と会えない
- 連絡は取れるけれども、本人かは推測でしかない
- お互いに、写真をみて相手の事を考える
ということなので、まるで亡くなってしまった時と同じなんですよね。^^これは、ちょっとつらいですよね。笑って見送れるかどうか?ちょっと・・・ま、個人の問題でもあるんですが、この問題解決しない事には、先に進めない気がしますね。
では、なぜ、バス・ランスドルプ氏は火星に人を送ろうと思ったのでしょうか?
マーズワンの火星移住計画の理由は?
バス・ランスドルプ氏の言葉として、産経ニュースに、
「かつて北米への移住者を、ヨーロッパに残った人々は“変わり者”扱いしました。教育も医療も整っていない、住環境も良くない場所になぜ行くのか、と。しかし、彼らを止めることはできなかった。片道切符の火星移住が、すべての人に向いた計画とは思いません。でも、応募者たちは、その困難もリスクも理解していますよ。世界にはフロンティアを発見し、開拓し、定住したいと思う人々がいるのです」(産経ニュースより引用)
と載せられています。
確かに、大航海時代も二度と帰ってこれないと、多くの人が思っていたはずです。その中で、運が良かったり、スキルがメチャクチャ高かった人たちが、帰ってこれたり、歴史に名前をのこしてきたんです。その気持ち、フロンティアスピリッツのためだと話されていますよね。
もっと言えば、オバマ大統領も、バス・ランスドルプ氏も、ロシア、欧米各国の宇宙開発に携わる人たちは、少年の心を沢山持ってると思います。
誰も行ったことが無いなら、行ってみたい
わたしの周りには、わかる!っていう女性はあまりいません。妻にもこの話をすると「ばっかじゃないの?残された私たちはどうなるの?」って、鼻で笑われてしまいました。
ただ、こういう気持ちは、いつになっても大切なんじゃないかな~って思うのですが、どうなんでしょうか?最近の映画の『テラフォーマーズ』もありましたし・・・映画の中では良くありますし、見ていて楽しいんですよね。実際にやるとなると、気持ちが変わってくるのかもしれません。
「マーズワン」の公式HPはこちらです。かっこいいですよ。⇒ マーズワン
コメント
なぜ「女性にはわからない男のロマン」だと思った?
コメントありがとうございます。
私の周りにいる女性に聞いたら、信じられないって言ってましたが、もしかしたら、判ってもらえる女性もいるかもしれませんね。
ありがとうとございました。
選ばれている唯一の日本人は、女性なのに!
コメントありがとうございます。
そうなんですよね。
実は男性は夢は持つのですが、女性の方が勇気を持ってるのかもしれません。
[…] ちなみに2025年と言うと、マーズワンによる火星移住計画もあります。 […]
オバマが考えてる有人火星は片道切符なの?
コメントありがとうございます。
最終的には往復だと思いますが、とりあえず片道で送ることを考えているのではないでしょうか。