4月9日の「情熱大陸」に、IKTT(クメール伝統織物研究所)の森本喜久男氏が出演されます。森本喜久男氏は、クメール織物の素晴らしさに魅せられて、カンボジアに150人が暮らす「伝統の森」を創られた方です。森本喜久男氏の経歴や、クメール絣、伝統の森についてまとめました。
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カンボジアのクメール王朝から続く絹織物は、世界最高と言われています。実は、近隣諸国の王族たちが使っていたのは、カンボジアシルクだと言われています。現在は、内戦の影響で作り手が少なくなったりとか、いろいろな理由でタイシルクの方が有名になっていますが、カンボジアシルク、クメールシルクはロレックスを始め多くの方がその美しさに魅了されています。
その理由は、絹糸の色が違うんです。日本で見られる蚕の繭はシロですが、カンボジアでは、黄色です。つまり黄金色の絹糸を使っておられたものがクメール絣で、そこに自然由来の染色をすることで、何とも言えない色になります。
さらに、白色の絹糸とは違って、断面が三角形なので光の当たり方によって光沢が全く違ってきます。その色合い、質感、風合いにはまってしまったのが、森本喜久男氏でした。
森本喜久男氏の作られた伝統の森では、このクメール絣を土から創られていて、一つずつ手作りで織り上げています。上の通販サイトでは、大きなサイズのものしかありませんが、カンボジアのクメール織物研究所(IKTT)では、ハンカチサイズのものから売られていますので、旅行に行かれた際には、ぜひご覧になってみてください。
残念ながら、クメール織物研究所の商品は、上のサイトでしか手に入らない様です。
森本喜久男氏の経歴
森本喜久男氏の経歴は、
- 1948年生まれの68歳
- 京都出身
- 1971年、京都で手描き友禅の工房に弟子入り
- 1975年、独立して森本染芸を主宰
30歳のとき、タイに行かれたのが、人生の転機だったと思います。その頃、森本喜久男氏は「このまま京都で友禅職人をつづけていてもいいのだろうか?」という漠然とした疑問を感じられていたそうです。タイに行った時に、ある人から「今やってることをタイでやったらいいのでは?」と言われたそうです。それを聞いて、青天のヘキレキのように今までの価値観が崩れて一気に世界が広がってタイに行かれることを決められたそうです。
そして、1983年にタイのラオス難民キャンプで織物学校のボランティアをされたそうです。その後、10年以上に渡って、タイの織物の調査、指導、草木染の調査、指導、お店の出店などをして、ユネスコの依頼でカンボジアに渡られたそうです。カンボジアでは手織物の調査をされたそうです。その時に、織手さんたちの悲惨な状況と、ドンドン衰退していく様を目の当たりに見て、決意されたそうです。それが、クメール絣にはまったきっかけでした。
織手や機械、蚕などを探して、1996年に、「クメール伝統織物研究所(IKTT)」を設立して、クメールシルクの復興に力を入れ始められました。その後、良い布をつくるためには土台から整える必要があると感じられて、2003年に「伝統の森再生計画」を開始されました。
「伝統の森」というのは、織物を土から創っていこうと言うことです。まず、良い土を作って、良い桑の木を育てて、良い蚕を育てる、良い草木染のための草本を育てる、そして、織手さんたちの生活、メンタル面をケアするために、住む場所、稼ぐ方法、子供たちの学校などを整備していくということです。つまり、良いクメール絣をつくるために、環境を整えようとされました。
森本喜久男氏が始めた伝統の森は、初めは5haでしたが、今では23haにもなっています。
ただ、残念ながら、2012年に、森本喜久男氏は膀胱がんだと診断されたそうです。余命5年だと医者に言われたと話されています。「情熱大陸」では、痛みにこらえる森本喜久男氏の様子も映し出されるようですが、しっかり見て応援していきたいと思います。
森本喜久男氏の著書
森本喜久男氏は多くの本も書かれています。
- 自由に生きていいんだよ お金にしばられずに生きる”奇跡の村”へようこそ
- カンボジアに村をつくった日本人: 世界から注目される自然環境再生プロジェクト
- カンボジア絹絣の世界―アンコールの森によみがえる村 (NHKブックス)
- いのちの樹 The Tree of Life IKTT 森本喜久男 カンボジア伝統織物の世界
- メコンにまかせ―東北タイ・カンボジアの村から
おすすめは2番目の「カンボジアに村をつくった日本人」で、森本喜久男氏の自伝的な本です。何もない荒地から開墾を始めた所からの歴史がつづられています。
あのロックフェラー財団が、「世界中の「村おこし」プロジェクトの中で唯一の成功例がIKTTである」と報告しています。その実践記が飾らない言葉で描かれています。村おこしに限らず、リーダーシップや会社運営に行き詰まったときに読まれてみてはどうでしょうか。
まとめます。
4月9日の「情熱大陸」にカンボジアで活躍されている森本喜久男氏が出演されます。森本喜久男氏は、カンボジアではなくなりつつあったクメール絣を土台から復興させた方です。しかも、ひとりで、何もないところから、日本でなくカンボジアで、クメール絣のための村をひとつつ創ってしまいました。とんでもないバイタリティとエネルギー、パワーの持ち主だと思います。
これは、決してお金とか、名誉のためなどではなくて、たぶん、面白かったからなのではないかと私は感じました。不遜な言い方で申し訳ないのですが、もちろんご苦労はとんでもなくされたでしょうし、嫌なこともたくさんあったと思いますが、面白くなければやらなかったと思います。よく言われている天命とか、使命、ミッションと言われるものではないかと私は思います。
そういう意味で、そんな楽しいことを見つけられた森本喜久男氏は、とても幸せな人なんだと感じました。さらに、それだけ本気で生きてらっしゃるので、私も含めて多くの人を幸せにできるんだなと感じました。
今回の森本喜久男氏の「情熱大陸」を見て、まだまだ本気で生きていない自分のことを見つめ直して、森本喜久男氏のように人生の目的に向かって生きて行きたいと感じました。
以上、「情熱大陸」に出演される森本喜久男氏についての情報でした。
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