2016年のノーベル医学・生理学賞を受賞された大隅良典(おおすみよしのり)教授の出身大学などの経歴や、ノーベル賞を受賞された研究テーマ「オートファジー」の仕組みや関連する病気についてまとめました。
大隅良典教授の経歴
大隅良典教授は、
- 1945年2月9日生まれの71歳
- 福岡県福岡市出身
- 神奈川県とアメリカに居住されてます
- 福岡県立福岡高等学校
- 東京大学理科二類
- 東京大学大学院理学研究科
大隅良典教授のお父さんは、九州大学工学部の教授をつとめられていました。大隅良典教授は小さいころから自然科学が好きだったそうで、「生きものの歴史」(八杉龍一著)、「ろうそくの科学」(マイケル・ファラデー著)、「空気の発見」(三宅康雄著)などの本を、小学生の時から読まれていたそうです。そして高校の時は、化学クラブに入っていたそうです。
東大に入ってからは、教養学部の授業がおもしろくなくて、チョット方向を見失われたそうですが、後期課程の時に、ちょうど基礎科学科が新設されて、そちらに興味を引かれて入られたそうです。(2011年に、改組されてなくなってしまいました)そこでは、タンパク質の生合成の仕組みを研究されている今堀研究室に入られて、大腸菌について研究されたと話されています。
その学生時代に、大隅良典教授は、学生結婚されています。同じ東大に行かれていた後輩の萬里子さんです。萬里子さんは、大学院を出られてから三菱化成(現三菱科学)生命科学研究所で働かれていました。お子さんも二人いらっしゃいます。
その後、大隅良典教授はアメリカのロックフェラー研究所に留学されて研究を始められます。ノーベル賞を受賞されているジェラルド・モーリス・エデルマン氏の研究室にはいられますが、今までの大腸菌のタンパク質の研究からガラッと変わって、発生学、つまり受精系の研究に変わってしまったそうです。ただ、その時に出会ったのが、出芽酵母でした。
エーでルマン研究室から東京大学にもどられて、酵母の細胞の中の液胞の膜輸送を研究テーマにされました。液胞というのは、細胞の中にある丸い泡みたいなもので、その中にぶどう糖やミネラル、分解酵素などが入っている袋です。液胞の研究を続けていかれるうちに、大隅良典教授は面白いことを発見されたそうです。液胞のなかに、小さな泡のような顆粒が出来て、激しく動き回っては消滅していくのが、顕微鏡で見えたそうです。それが、今回のノーベル賞を受賞されたオートファジーでした。
オートファジーとは?
オートファジーとは、細胞内のたんぱく質などを分解する仕組みの一つで、自食ととも呼ばれいてます。オートというのは自動ではなくて、ギリシャ語の「自分自身」、ファジーは「食べる事」という意味です。
目的は二つあります。一つは、いらなくなったものや、細胞に害をもたらすものを分解して、アミノ酸などまで細かくすることです。もう一つは、タンパク質をつくるためのアミノ酸が少なくなった時に、たんぱく質を分解して必要なアミノ酸を手に入れるためです。
仕組みを簡単に説明します。
- 二重膜ができます
- いらないものを包みます
- 外側の幕が液胞にドッキングします
- 内側の膜で囲まれたものが中に入ります
- 分解されます
大隅良典教授が投稿されている記事の中で、分かりやすい図がありましたので、載せておきます。
(出展:生命誌研究館)
英語で書いてありますが、大体の感じはつかめると思います。
このオートファジーという仕組みは、酵母などの簡単な生物から私たち、人間まで同じようなものが備わっています。動物、植物全般に起きているもので、生命を維持するための仕組みだと思います。なので、ノーベル賞というものすごい賞を受賞されたわけです。
オートファジーに関連する病気
オートファジーに関する研究は、大隅良典教授だけでなくて、多くの方が大学などで研究されています。それは、多くの病気に関連してくるからです。例えば、
- がん
- 老化
- 膠原病
- アルツハイマー病
- ハンチントン病
などですね。オートファジーがうまく機能しなくなることによって起きる病気だとも、考えられているからです。簡単に言うと、いらなくなったものを捨てる事が出来ずに、細胞の中にたまってしまうということでです。特に問題があるとされるのは、神経細胞です。神経細胞は再生されないので、余計なものがありすぎると神経自体が機能しなくなってしまうと考えられています。
すでに企業でも動き出している所もあります。
- タカラバイオ
- コスモ・バイオ
- 医学生物学研究所
- トランスジェニック
- オンコリスバイオファーマ
これ等の企業はすでに、商品化や研究をされています。
まとめます。
2016年のノーベル医学・生理学賞を、東京工業大学栄誉教授の大隅良典教授が受賞されました。日本人のノーベル賞受賞は3年連続で、計25人目です。医学生理学賞は2年連続で、理化学研究所の利根川進脳科学総合研究センター長、山中伸弥京都大教授、昨年の大村智北里大特別栄誉教授に続き4人目の快挙です。
大隅良典教授は、細胞の基本的な仕組みの中でも大切な部分の、オートファジーの仕組みを解明されたことで受賞されました。老化やガン、認知症などの病気が起きる理由などにもつながっていく基礎研究です。このことによって、多くの方の命が助かることにもつながっていくものだと思います。
ノーベル賞の授賞式は、12月10日にスウェーデンの首都、ストックホルムで開かれます。賞金は、800万スウェーデンクローナで、日本円にすると約9,400万円になります。授賞式の前後には、再び話題になると思われます。もしも新しいことが出てきましたら追記させてもらいます。
最後に、産経新聞のニュース動画を載せておきます。
以上、ノーベル医学・生理学賞を受賞された大隅良典教授についての記事でした。
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