9月11日の「プロフェッショナル」に山中伸弥教授が出演されます。
山中伸弥教授の経歴と、iPS細胞を小学生でも分かるように、ES細胞やSTAP細胞との違いなどを紹介します。4月13日の「カンブリア宮殿」にも山中伸弥教授が出演されて、最新のiPS細胞の全貌をお話してくれました。
NHKの「プロフェッショナル」は有料ですがこちらで見ることができます。⇒U-NEXT
9/11「プロフェッショナル」
iPS細胞は11年前に作られて、それから加速度的に医療に応用されています。心筋の細胞、ミニ肝臓が作られ、網膜はすでに移植手術もおこなわれてるということでした。
山中教授は、2年前から武田薬品と手を組んでいて、すでにがん細胞をこうげきするTリンパ球を作られていました。
さらに、難病にかかわる9つのプロジェクトの責任者です。
その会議で、研究を続けていく上で大切なのは、「応えるべきは何か」と言うことだと話されていました。患者さんが何を望んでるのかを考えるかと言うことでした。
番組では、山中教授の「NAT1遺伝子は、生命にかかわるたんぱく質を生み出しているのではないか」という基礎研究に密着していました。
プロフェッショナルとは、「自分が何もわかってないと言うことをわかること。それを乗り越えるためにずっと努力ができること。それがプロだと思ってます」と話されていました。
iPS細胞とは?
山中教授とiPS細胞と聞いて、思い出されるのは、2012年のノーベル賞の受賞だと思います。
iPS細胞の正式名称は、人工多能性幹細胞(じんこうたのうせいかんさいぼう、induced pluripotent stem cells)で、英語の頭文字をとって、さらに世界中に広まっていく願いを込めて、iPS細胞と山中伸弥教授が命名されました。
名前は覚えていなくとも、何となく、人間の体を一から作れるようになる特別な細胞なんじゃないかな~と覚えていると思います。
今回、「カンブリア宮殿」に出られますので、基本を理解してから山中伸弥教授のお話を聞くと、理解が深まると思いますので、小学生にもわかりやすく解説します。
まずは、人間の体は、60兆個くらいの細胞から成り立ってると言われています。ただ、その一番初めは、お父さんの精子とお母さんの卵です。この二つが合体して受精卵という一つの細胞が人間の始まりです。これは、人間に限らず、動物、植物、ほとんど全てのものがおなじ道筋をたどります。
つまり、1個の細胞から60兆もの細胞に分裂するのですが、さらに、爪、髪の毛、肌、心臓、目といったように、それぞれの場所で違う細胞に変化していきます。そして、元に戻ることはできないと言われてきたんです。その受精卵を万能細胞とか、幹細胞(stem cell)と呼びます。
そこで、研究者の方は、かんがえました。それぞれの人の万能細胞をつくることが出来たら、脚を失った人、心臓病の人、肝臓がんの人、目を失った人・・・そういった人たちに、新しく作り出してあげられるのではないかと思ったんです。
1981年に、アメリカの研究者がネズミの胚性幹細胞(ES細胞)をつくることに成功しました。ネズミの受精卵が30~100個くらいに分裂した時に体外に取り出して、バラバラにすることで、長期に培養できる技術を確立したんです。
1998年に、アメリカの研究者が人間のES細胞をつくることに成功しました。ただ、山中伸弥教授は、倫理的に問題があるからという理由で、ES類似万能細胞を創ろうと考えられたんです。やはり、人間の命の問題がありますからね。
そこで、山中伸弥教授は、その前から研究されていてNAT1という遺伝子を使うことで、皮膚細胞からいろんな臓器になれる万能細胞、類似ES細胞を作り出すことに成功されたんです。
簡単に言えば、パソコンを買った状態に戻したり、焼きつけたDVDを新品に戻すということです。リセットボタンを押してあげるということです。
そうなると、本人の細胞から作られるわけですので、免疫反応も拒否することなく。受け入れることができるわけです。なので、ノーベル賞を受賞されました。
それから10年経って、多くの企業、研究者がこぞってiPS細胞を研究されて、多くの有益なものができてきているので、それを紹介してくれるということだと思います。
ちなみに、STAP細胞とは、やり方が違うけれども、同じく類似ES細胞のことです。
こちらは、やり方はカンタンで、細胞を弱酸性の溶液に短時間浸してから培養するという方法でした。ただ、論文に問題があったり、研究者が同じやり方をやってもSTAP細胞をつくることができなかったということで、今では、ねつ造だと言われています。
山中伸弥教授の経歴
山中伸弥教授は、
- 1962年生まれの54歳
- 大阪府枚岡市出身
- 神戸大学卒業
大学卒業後、国立大阪病院で整形外科医の研修医として勤められますが、手術に向いていないと悟られて、研究者の路を歩きはじめられました。
そのきっかけは、名医と言われる手術の先生でも治すことができない患者を目の前で見てショックを受けたからだと話されています。ASLとか、リウマチ、脊髄損傷などで下半身不随の方とかです。
1989年に大阪市立大学大学院に入られて、研究を始められます。研究が向いていたらしく、早朝から深夜までずっと研究をされていても、楽しくてしょうがなかったと話されています。
そして、大学院が終わった後は、ネイチャーやサイエンスの雑誌から、アメリカのカルフォルニア大学サンフランシスコ校ぐらっどストーン研究所に留学されて、研究を続けられます。
そこでも、ハードワークをされていますが、就学のために、奥さんがお子さんを連れて日本に帰ってしまったそうです。その半年後、日本に帰られたのですが、その時に研究されていたネズミを3匹持ち帰ったそうです。そして、奈良先端科学技術学院大学で研究を再開されました。
そのネズミで研究していたのは、NAT1という遺伝子で、ガンを抑制するかもしれないと考えられていたものです。
それが、実は、万能細胞が色々な細胞に変化していくときに必要な遺伝子なんだと日本に帰ってきてから判ってきたんです。
その結果、レトロウイルスを使って、4つの遺伝子を送り込むことで、iPS細胞をつくることが分かったんです。
非常にカンタンに説明すると、こんな感じで山中伸弥教授はiPS細胞を見つけられました。このお話は、高校生の方に話されたものを参考にして、まとめさせてもらいました。⇒ 「手術がヘタでジャマナカと呼ばれていた」
詳しい経過を読んでみると本当に面白いものです。
山中伸弥教授の名言
山中伸弥教授は、上のサイトで、多くの名言を話されています。その中で、二つご紹介します。
- 人間万事塞翁が馬
- VW理論
人間万事塞翁が馬というのは、中国の名言で、何が幸いするのかわからないということです。非常にカンタンに書くと
「昔の中国で、あるおじいさんの所に名馬がやってきて、喜んでいたところ、息子が乗って骨折してしまいます。戦が始まったら、骨折していた息子は命が助かった」
といったことです。山中伸弥教授の悪かったと思ったことは、
- 手術がヘタ
- 家族が日本に帰ってしまった
- 研究費が足りない
などですが、それがあったからこそ、iPS細胞をつくることができましたし、ノーベル賞を受賞されることができたわけです。
なので、悪いこと、良いことに、一喜一憂せずに淡々と自分のやるべきことをやっていくことが大切だと話されています。
VW理論と言うのは、Vはヴィジョン、目的ですね。Wはハードワークです。
日本人はハードワークが得意だと山中伸弥教授は話されています。アメリカ人は、逆にヴィジョン、かんがえることを好むと言われています。どちらかだけではダメで、目的とハードワークが大切だと山中伸弥教授は話されています。山中伸弥教授のヴィジョンは、「医療で難病の患者を助ける」です。
これは研究者に限らず、一般の私たちにも言えることなんじゃないかと思います。「なんのために生きているのかわからない」「疲れた」「明日も同じか~」なんて思っていれば、その傾向があると思います。
ぜひ、目的を持って毎日を暮らしていってもらいたいです。
「カンブリア宮殿」でのお話し。
まず、最近の医学情報を紹介してくれました。ソバルディ錠というC型肝炎に効くという薬があるそうです。
iPS細胞から作られた網膜シート、心臓の筋肉、肝臓があるというお話でした。
研究者は、新しいことにワクワクできるかどうかにかかってると言われていました。
また、日本の問題は、人材の流出だということです。その根本には、寄付の文化が日本には根づいていないので、どうしても研究が止まってしまうと話されていました.
最後に、山中伸弥教授は「平均寿命と健康寿命を一緒にしたい」と話されていました。
まとめます。
9月11日の「プロフェッショナル」に山中伸弥教授が出演されました。
2012年にノーベル賞をとられてから、約10年が過ぎます。その間に、世界的にどんどん研究が進んで行ってかなりの所まで来ていると、話は聞いていました。それを今回お話ししてくれるのではないでしょうか。
さらに、いろいろなところで山中伸弥教授が話されていることに、研究費の問題があります。山中伸弥教授はアメリカに留学されて研究をされていましたが、かなり進んでいると話されていました。研究者が研究しやすい環境を政府が創ってくれているということです。
一方、日本では、基礎研究に関しては、まだまだ認知もされていませんし、政府からの援助等もあまりないようです。山中伸弥教授は、日本に帰ってこられたころ、同僚から、
「やまちゅう、ネズミのES細胞を研究、NAT1とか知らないけど、その研究もいいけど、もうちょっと医学に関係することをした方が良いんじゃないか」
「医学部にいるんだったら、医学のためになることをした方が良いぞ」(出典:ログミー)
などと言われたそうです。研究者自体がそういったマインドなので、関係ない政治家たちは特にそうなのではないかと思います。利益がないとダメだっていう部分もあるのかもしれません。
なので、こういった番組に出られて啓蒙活動を続けていかれていると感じます。とりあえず、山中伸弥教授がどういうお話をしてくれるのか、とても楽しみです。
山中伸弥教授は本も出されています。
- 山中伸弥先生に、人生とiPS細胞について聞いてみた
- 僕たちが何者でもなかった頃の話をしよう
- 「大発見」の思考法
- 折れない心で希望をつなぐ! iPS細胞を発見! 山中伸弥物語
- 「プレゼン」力 ~未来を変える「伝える」技術~
- iPS細胞が医療をここまで変える
- 夢を実現する発想法
1行目の「山中伸弥先生に、人生とiPS細胞について聞いてみた」はかなり良い本の様で、入荷待ちの様です。
以上、「カンブリア宮殿」に出られるPS細胞の山中伸弥教授についてでした。もう忘れているかもしれませんがこの方の記事もどうぞ
ここまで読んでいただいてありがとうございます。
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そこで取り上げられるのは、成功した人たちばかりです。生の声がタダで聞けたり、挫折したこと、成功のコツなどがありのまま聞けますのでとても参考になります。
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コメント
今の時代研究者ほど割りの合わない仕事はないのであり、論文は書けても、果たして自分が誰かを救ったり、何かを成し遂げたと思える研究者ってのは、ほとんど居ないんじゃないんでしょうか。若かりしころは、世界の最先端に触れるとか、自分にしか出来ない、とか表面的なプライドで走れても、50過ぎて、今度は自分が若い人材を確保するときに、それらを謳い文句にして何をしようとしていたかに気づくし、臨床の充実感に比べて、案外虚しいんじゃないか、と。
今の若者は既に研究者は割りが合わないと気づいてます。
そこで、この番組が人材獲得の国家的な戦略の一端として山中教授にスポットライトをあてているようにしか、、見えませんでした。
山中教授は素敵ですから、広告塔にうってつけですもん。
コメントありがとうございます。
鋭い透察勉強になります。