2月12日は、司馬遼太郎先生の命日、菜の花忌です。
毎年、NHKでも、2夜連続で特集が組まれます。司馬遼太郎先生は歴史小説の第一人者で、今なお多くの作品が多くの人に読み継がれています。そこで、司馬遼太郎先生の作品を時代別、人気ランキングに分けてみました。
時代別・主人公別の作品
では、時代別に、長編小説を並べていきます。書名の後ろは、主人公です。
平安時代
室町時代
安土桃山時代(織田信長~豊臣秀吉)
- 『梟の城』伊賀忍者・葛籠重蔵
- 『夏草の賦 』長宗我部元親
- 『戦雲の夢』長宗我部盛親
- 『播磨灘物語』黒田如水(黒田官兵衛)
- 『風神の門』真田十勇士の霧隠才蔵
- 『尻啖え孫市』雑賀鉄砲衆を率い織田信長に抗した雑賀孫市
- 『功名が辻』山内一豊
- 『城をとる話』佐竹義宣の家臣車藤左と上杉景勝の家臣中条佐内
- 『国盗り物語』斎藤道三、織田信長、明智光秀
- 『新史太閤記』豊臣秀吉
- 『覇王の家』徳川家康。家康三部作
- 『関ヶ原』島左近、石田三成、徳川家康。家康三部作。
- 『城塞』小幡勘兵衛(徳川家間者)大坂冬の陣、夏の陣。家康三部作
江戸時代
幕末
- 『花咲ける上方武士道』高野少将則近(剣客)
- 『風の武士』伊賀同心の末裔、柘植信吾
- 『竜馬がゆく』坂本竜馬、中岡慎太郎
- 『燃えよ剣』土方歳三
- 『俄 浪華遊侠伝』幕末の侠客明石屋万吉
- 『十一番目の志士』長州藩出身で二天一流を使う架空の刺客天堂晋介
- 『最後の将軍』徳川慶喜
- 『峠』河井継之助(かわいつぎのすけ)越後長岡藩の家臣
- 『世に棲む日日』吉田松陰、高杉晋作
- 『花神』大村益次郎(村田蔵六)、長州藩、日本近代兵制の創始者
- 『胡蝶の夢』司馬凌海、松本良順、関寛斎。幕末から明治。医者の観点で。
近世
短編小説
短編小説は、数多くありますので、探してみてください。私の好きなのは、
- 『新選組血風録 』幕末
- 『酔って候 (文春文庫) 』山内容堂、島津久光、伊達宗城、鍋島閑叟
- 『真説宮本武蔵 (講談社文庫)』
- 『人斬り以蔵 』幕末
- 『この国のかたち〈全6巻セット〉』歴史エッセイ
- 『街道をゆく (1) 』紀行集
人によって、好きな時代があります。その時代に関する著作に集中して読むと、時代背景などがドンドン浮き彫りになっていきます。そんな読み方もありますので、試されてみてはいかがでしょうか。
司馬遼太郎先生とは?
司馬遼太郎先生は、
- 1923年8月7日~1996年2月12日没(満72歳)
- 大阪府大阪市出身
- 本名は、福田定一(ふくだていいち)
筆名の由来は「司馬遷(しばせん)に遼(はるか)に及ばざる日本の者(故に太郎)」から来ています。司馬遷という人は、中国の前漢時代の歴史家で、『史記』の著者。中国の歴史書のなかで、最高のものと日本でも評価されているものです。最も司馬遷に近づいた人だったんじゃないでしょうか?
司馬遼太郎先生の生い立ちは、中学のころから読書が好きになって、本屋で立ち読みなどをしながら乱読をして行かれたようです。大阪外国語学校蒙古語学科(現大阪大学外国語学部)の時も読書は止まらず、愛読書は『史記』でした。学徒出陣のための仮卒業後は軍隊に入り、戦車部隊の小隊長になり、栃木県で終戦を迎えたそうです。その時に思ったのが、「昔の日本人はもっとましだったに違いない」ということで、その後の作家生活の原点になって行ったと言われいています。終戦後、新聞記者の傍ら小説を書き出します。
- 1956年、『ペルシャの幻術師』が第8回講談倶楽部賞を受賞して、作家として認められるようになりました。
- 1958年、司馬遼太郎としての初めての著書『白い歓喜天』を出版。
- 1960年、『梟(ふくろう)の城』が第42回直木賞を受賞して、作家生活に。
司馬遼太郎先生の作風としては、人物中心主義の流れをくんでいて、『史記』のような淡々とした人物列伝のような形になっています。
ですから、人物の内面にはそれほど深く突っ込んで書くことなせず、歴史の大局的な叙述をしながら多くの登場人物を素描して、ちょっと突き放したような書き方をしています。
それが、読む人にとっての感じ方、読み方を促してくれるので、とても心地よくなってくるんですね。
読んでみてもらえれば、判ると思います。何を呼んでいいのかわからない人は、まずは、この二つを読んでみてください。
毎回、読むたびに、いろんなことを考えさせられますし、その時によって感じ方も変わってきます。司馬遼太郎先生の小説は、本当に不思議です。
司馬遼太郎先生の人気売上ランキング
司馬遼太郎先生の作品の中の人気売り上げランキングです。
- 『竜馬がゆく』 2125万部
- 『坂の上の雲』 1475万部
- 『翔ぶが如く』 1070万部
- 『街道をゆく』 1051万部
- 『国盗り物語』 674万部
- 『項羽と劉邦 』 669万部
- 『関ヶ原』 520万部
- 『菜の花の沖』 475万部
- 『花神』 453万部
- 『世に棲む日日』 445万部
- 『功名が辻』 395万部
- 『播磨灘物語』 392万部
- 『この国のかたち』365万部
- 『峠』 322万部
- 『城塞』 307万部
- 『新史太閤記』 262万部
- 『義経』 240万部
- 『箱根の坂』 238万部
- 『胡蝶の夢』 231万部
- 『最後の将軍』 220万部
(出典:ウィキペディア、2005年度)
やはり、『竜馬がゆく』がダントツですね。
ある意味、司馬遼太郎先生が竜馬を有名にしたとする人もいます。そして、読み物として読んでも面白いんですが、ビジネスに結びつける読み方をする人が、本当に多いです。
戦国時代から江戸時代、幕末にかけては、多くのスゴイ人が命を削って生きてきたわけです。その生き方をわかりやすく理解できるように、司馬遼太郎先生は書かれているような気がします。まさに、現代の司馬遷だったと思います。
多くのビジネス本のように、ノウハウとか、テクニックが載ってるのではなくて、その人の人生を浮き彫りにすることで、読んだ人に考えさせていると思います。
そちらの方が、腑に落ちますよね。ずっと忘れないですし、人それぞれの考え方、価値観があるので、その人だけの本になると思います。日本の中の偉大な小説家の一人だと思います。
司馬遼太郎先生の好きな作品ランキング【2023年】
2023年は、司馬遼太郎先生の生誕100年です。
司馬遼太郎記念財団は全国の読者を対象に、「どの作品が好きか?」というアンケートを実施し、1/11に集計結果を発表しました。
カッコ内は、紙、電子を合わせた累計部数です。ちなみに、全作品をあわせた累計発行部数は2億673万部です。
- 『坂の上の雲』(1,987万部)
- 『竜馬がゆく』(2,496万部)
- 『燃えよ剣』 (517万部)
- 『街道をゆく』(1,224万部)
- 『峠』(402万部)
- 『花神』(384万部)
- 『国盗り物語』(749万部)
- 『菜の花の沖』(515万部)
- 『関ケ原』(630万部)
- 『世に棲む日日』(527万部)
2005年の発行部数と比べると、好きな作品1位の『坂の上の雲』は500万部、2位の『竜馬がゆく』は150万部と部数を伸ばしているのがわかります。
また、『燃えよ剣』は2005年のときには売上が220万部以下だったのが、いきなり517万部にもなっています。2004年のNHK大河『新選組!』が関係してるかもしれません。
2023年のNHK大河のテーマが徳川家康なのですが、徳川三部作の『覇王の家』『関ヶ原』『城塞』が、あまり上がってきていないのがちょっと不思議です。
司馬遼太郎先生の本をお得に読む方法
司馬遼太郎先生の本は、楽天ブックスで読むことができます。全部で1736件登録されています。(2023年8月)
紙の本も買うことができますし、電子書籍でスマホやパソコンでもアプリで読むことができます。
一度購入するといつでも読めますので、スキマ時間をつかって、読むことができます。⇒楽天ブックスは品揃え200万点以上!
この楽天ブックスをお得に活用する方法をあなただけに、お話しします。
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最近売れてる『「司馬遼太郎」で学ぶ日本史』(磯田道史)が799Pで買えますし、そのあとにくる3000Pをたすと、話題の『関ヶ原』『国盗り物語』の合本も買えてしまいます。
ただ、NHK大河で取り上げられてる西郷隆盛が活躍する『翔ぶが如く』(一~十)は、6,290Pなので、ちょっと足りませんが、半額以下で買えてしまいます。
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司馬遼太郎先生の本をお得に聴く方法
本を読むだけではなくて、聞くこともできます。
本を聴くには、アマゾンのAudible(オーディブル)です。
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Audible(オーディブル)は、好きな作品を単品で購入できる「単品購入」と、月額1,500円(税込み)で12万冊以上もの作品を聴き放題できる会員プランがあります。
会員プランは30日間の無料お試し期間をしています。
司馬遼太郎先生の作品のAudible(オーディブル)は、23作品の短編です。会員プランに登録すると無料で聞けます。単品購入はそれぞれ1,000円です。
- 沖田総司の恋
- 侍はこわい(竹下景子さん)
- ただいま十六歳-近藤勇
- 喧嘩早雲
- けろりの道頓
- 軍師二人(銀河万丈さん)
- 人斬り以蔵
- きつね馬
- 大坂侍
- 天明の絵師(永井一郎さん)
- 慶応長崎事件(置鮎龍太郎さん)
- 金吾中納言
- アームストロング砲
- おお、大砲
- 女は遊べ物語
- 真説宮本武蔵(銀河万丈さん)
- 王城の護衛者
- 城の怪
- 逃げの小五郎
- 胡桃に酒
- 伊達の黒船
- 桜田門外の変
朗読されてるのは、竹下景子さん、銀河万丈さん、石塚運昇さん、野島健児さん、田中秀幸さん、永井一郎さん、阪脩さん、緑川光さんなどです。
上記の中でよく聞かれてるのは、『王城の護衛者』『軍師二人』『アームストロング砲』です。
30日間は無料ですので、一度お試しください。
以上、司馬遼太郎先生の経歴や、作品についての記事でした。
コメント
コメント一覧 (7件)
大学の時もと書いておられますが、当時の「大阪外国語学校」は官立の専門学校で大学ではありません。
卒業も学徒出陣のため、繰り上げ卒業であったと思います。
スミマセン。
訂正します。
良い記事をありがとうございます。とても参考になりました。
とんでもございません。
司馬遼太郎先生が偉大なだけです。
「梟の城」の主人公は石川五右衛門ではありません。
ありがとうございます。
伊賀忍者の葛籠重蔵ですね。
スミマセン、すぐに直します。
[…] ⇒司馬遼太郎先生の作品 […]