わたしたちの日常には、どうしても「嫌いな人」との関わりが避けられないことがあります。
そんな時、心の中で「嫌いな人に対する拒絶反応」の症状を感じることは、誰しもが経験することでしょう。
この拒絶反応が強くなりすぎると、メンタルに悪影響を及ぼす可能性があるのをご存知でしょうか?
この記事では、その症状のリスクや背後にある心理、さらには生活への影響について詳しく解説します。我慢し続けることが、実は大きな病気の原因になるかもしれないのです。
- 「嫌いな人に対する拒絶反応の症状」の心理的背景とその成り立ち
- 拒絶反応が強くなるとメンタルの健康にどのような影響を及ぼすか
- 長期的な拒絶反応が体や心にもたらす具体的なリスクや症状
- 拒絶反応を和らげるための対処法や予防策
嫌いな人への拒絶反応の症状の理解
わたしは多くの人々との関係の中で、「嫌いな人」との関わりを避けることができないと感じています。
しかし、その関わり方や拒絶反応を理解することで、人間関係のストレスを軽減する方法を見つけることができます。
この記事では、嫌いな人に対する拒絶反応の症状や原因、その対処法について詳しく解説します。
なぜ「嫌い」と感じるのか?
私たちが「嫌いな人」と感じる背景には、心理学的な要因が深く関わっています。
研究によれば、人は平均で10人に1人の確率で「嫌いな人」を感じると言われています。
雑誌『CanCam』でも、”最初は仲が良かったけれど「途中で苦手になった友達」はいますか?”というアンケートを取っていました。
(引用:CanCam.jp)
結果は、
- 何人もいる 36%
- 1~2人いる 31%
- いない 33%
でした。世の中の人全員が好きだという人は、聖人君子と呼ばれる伝説の人たち以外にはいないんです。
きらいになってしまう気持ちの背後には、拒絶反応が存在します。
拒絶反応は、相手の特定の態度や行動、または過去の経験に基づく自分の感情の反映として現れます。
そして、この感情が繰り返し生じることで、「嫌いな人」というラベルが心の中に定着してしまうのです。
このプロセスを理解することで、人間関係の質を向上させるヒントを得ることができます。
嫌いな人と苦手な人の違い
「嫌いな人」と「苦手な人」、これらの言葉は日常的に使われることが多いですが、実はその背後にある心理は大きく異なります。
具体的には、「苦手な人」は、ある特定の状況や行動、態度に対する一時的な違和感や不快感から生まれるものです。
これに対して、「嫌いな人」は、その人の性格や価値観、過去の経験など、すべてに対する持続的な否定的な感情が根底にあります。
この2つは似通ってるものなのですが、苦手な人はあえてこちらと関連を持とうとしない人で、嫌いな人はこちらに何らかの接触を持とうとしてきます。
あえていえば、苦手な人の上位版が嫌いな人で、もう見るのも嫌だと思ってしまうような人が嫌いな人になります。
そういう嫌いな人を見たときには、体も反応してしまいます。それが拒絶反応と言われるものです。
職場の人と話すと吐き気がでるって病気?
職場のある人と話すと、なぜか吐き気が出るなんてことはないですか?
嫌いな人に対する拒絶反応は、単なる心の中の感情だけでなく、体の様々な部位で具体的な症状として現れます。
心拍数の上昇、過呼吸、吐き気など、身体的な反応が伴うことも。
いちばん多いのは、吐き気ですよね。
何故そうなってしまうのかというと、これは人間の本能なんです。
あなたも嫌いな人を見たときのことを、ちょっと我慢して思い出してみてもらえますか?
まずはじめに体に力が入って、眉間にシワが寄ったり、険しい顔になるはずです。
なぜかというと、嫌いな相手から何かを言われたり、何らかの行動を起こされたら、すぐに逃げ出す準備をしているんです。
たとえば、眼の前にクマがいたらどうなりますか?
とっさに腰をかがめて体に力を入れて逃げ出す準備をしますよね。もしも襲ってきたら一瞬で全力疾走できるように。
それと同じなんです。人間は危険が近づいてきたら身構えて戦ったり逃げ出したりする本能が備わっています。そうじゃないとすぐに命がなくなってしまいますから。
それが交感神経という自律神経の一種の働きです。
この交感神経が働くと、心拍数があがり、血流が激しくなって血圧が上がります。逆に内蔵の働きはどんどん下がります。消化してる場合じゃないですから。
その結果、吐き気が出てくるわけです。
これが何度も続くと、交感神経が言うことを効かなくなってしまいます。何気ないときに働いたり、なかなか収まらなくなります。いわゆるオーバーヒートの状態です。
その結果、うつ状態になったりパニック症候群などに代表されるメンタルの病気になってしまいます。
ですから、吐き気などが置きてるときはまだその初期段階ですので、なるべく早めに対処していくことです。
見るだけで震えが来るのは?
嫌いな人を見るだけで震えが来るのも、拒絶反応の一つです。
震えというのは、運動神経に異常が生じている現象です。通常は筋肉を伸ばしたり縮めたりする指令が交互にくるのですが、一緒にやってきてしまうので筋肉が震えてしまうわけです。
ドラマや映画などでもよく表現されていますが、「怖くてがたがた震える」という状態です。今回の場合は「嫌いな人をみてガタガタ震える」ということになります。
震え以外にも、
- 発汗
- 動悸
- 赤面
- 筋肉のこわばり
などが報告されています。
これらは、嫌いだと思ってる人を見るだけで、頭の中で「嫌い」というシグナルが駆け回って移乗動作を引き起こしていると言えます。
心と体は密接に関連しているので、これはまったく仕方がないことです。
他人だけじゃなくて家族でも同じ?
今までは会社の人間とか友達のことを話してきましたが、こういった「嫌い」という感情は、家族に対してもあります。
子供や兄弟に対しては、あまり「嫌い」という感情はもちません。
そういった「嫌い」という感情を持つ対象の殆どは、親になります。母親だったり父親だったり、両方だったり。
原因は厳しいしつけや虐待、いじめ、過保護、過干渉など、親が親として成長できていないまま子供をペットのように育ててしまうと、こういう事が起こりえます。
巷のニュースでも、親の命を奪ってしまう事件とかよく見ますよね。介護疲れの問題もありますが、こういった好き嫌いの感情のもつれからの事件も数多くあります。
親に対して「嫌い」という感情を持つのは、決して珍しいものではないのです。
無視すると健康リスクが高まるのは本当?
嫌いな人に対する持続的な拒絶反応は、心身の健康を脅かす可能性があります。
このような強烈な感情の持続は、心のストレスとして体に影響を及ぼし、不眠や食欲不振、さらには抑うつ症状の原因となることも。
特に、日常生活や職場での人間関係においてこのような感情が継続する場合、健康面でのリスクが高まることが研究で示されています。
そのため、震えや動悸、吐き気などの症状を無視するのではなく、自分の感情や体のサインを早期にキャッチし、適切な対処法を見つけることが重要です。
嫌いな人への態度を変えることはできる?
では、そういった嫌いな人への態度を変えることができる対処法はあるのでしょうか?
拒絶反応が起きる流れをもう一度見ていきましょう。
一般的流れは、
- 嫌いな人を見る、話す
- 頭の中に「嫌い」という感情が起きる
- 交感神経が過剰反応する
- 吐き気や震えが出る
これは誰もが同じ仕組みになっています。
なので、拒絶反応が出るきっかけ、トリガーは1番の「嫌いな人を見る」ということになります。
なので、拒絶反応を出さないようにするには、嫌いな人を見たり、嫌いな人と話しをしないということが大前提になります。
では、そうするためにできることはあるのでしょうか?
対処法は2つだけです。
- 嫌いな人と接点を持たない
- 嫌いだという感情をなくす
これ以外に拒絶反応をなくす方法はないです。
嫌いな人に対する拒絶反応の症状を認めて対処していく方法
私たちの体は、嫌いな人やストレスの原因となる人に対して、拒絶反応の症状を示すことがあります。
この章では、その拒絶反応が職場でどのように影響するのか、またそれにどのように対応すれば良いのかについて詳しく解説します。
職場の人へに出てしまう拒否反応の解決策
体が拒否反応を示すとき、それは往々にして職場の人間関係の摩擦やストレスが背景にあることが考えられます。
上述したように、このようなサインを無視すると、精神的・身体的な健康を害するリスクが高まります。
そこで、体のサインを正確に読み取り、その原因を明確にすることがまず第一歩です。
そのうえで、
- 嫌いな人と接点を持たない
- 嫌いだという感情をなくす
のどちらかの対処法をとっていくことをおすすめします。
けっしてあなたが悪いのではないので、ストレスを解消したり、我慢して吐き気や震えをあなたが抑える必要はないです。
そもそも、なにをしても「嫌い」という感情がなくならないかぎり、どうしようもできないことなんです。
嫌いな人と接点を持たないようにするには?
1つ目の対策方法は、「嫌いな人と接点を持たない」ということです。
このためにできることは、
- 異動
- 転勤
- 退職
などです。
これらは一人ではできないことですから、上司と相談することです。
「あの人がどうしても嫌だから異動させてください」
と相談することです。異動ではなくて、転勤とかプロジェクトの異動でもいいです。できるだけ関わり合いにならない仕事に変えてもらいましょう。
とはいうものの、世の中の殆どの上司は、そういった人間関係やメンタル的な相談には理解を示してくれることはとても少ないです。
嫌いな相手との上下関係や成績のバランス、力のバランスにもよりますが、大体の上司は
- 我慢してくれ
- 気の持ちようだ
- 仕事だと割り切ってくれ
といったような箸にも棒にも引っかからない答えをしてきます。
そんな場合には、まよわずに退職しましょう。そんな馬鹿な上司のためにあなたが体やメンタルを壊すのはもったいなさすぎます。
そんな答えを返してきたら「じゃあ、やめます」と言って、退職願を持っていきましょう。
そうすると、「じゃあ、君の思うように」と言って移動させてくれるときもありますし、怒ってしまう上司もいます。
その時は臨機応変に対処していくことです。悪いのはその上司ですから、立派な退職理由にもなります。
もしも、その上司自体が嫌なら、その上の上司に相談することです。
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嫌いだという感情をなくす方法2選
もう一つは、嫌いだという感情をなくすことです。
これは難しいことですが、やってやれないことはないです。
そもそもですが、どうしても嫌だったり生理的に嫌いな人を好きになる必要はないです。
あなたがどうしても今の職場で今の仕事をしたいんだけど、嫌いな人がいるので満足に仕事ができない、だからきらいな人をとりあえず無視できるくらいの好き嫌いにしようという場合に使ってください。
やり方は2つあります。
- 同時に好きなことを考える
- ギャップを考える
それぞれ説明します。
同時に好きなことを考える
1つ目は、きらいな人の顔を見ながら、同時に好きなことを考えるということです。
今は、きらいな人を見ると、心のなかでどう思っていますか?
おそらく「きらい」「いやだ」「見たくもない」「汚い」と、自然に心のなかで思っているはずです。
きらいな人を見るたびに「きらい」と思ってるわけですから、見るたびにどんどん嫌いになってくのは当たり前です。いわゆる上書き保存です。
ですからその逆に、きらいな人を見ながら別の楽しいことや好きなことを無理して考えていくことをします。
たとえば、好きなアイドルの顔とか美味しい料理、これからやってくる楽しいイベントとかです。
きらいな人の顔を見ながら別のことを考えることを何回も繰り返すことで、「きらい」というイメージがどんどんうすれていきます。
さいごにはきらいな人の顔を見ても何も思わなくなります。
ギャップを考える
もう一つはギャップを考えるという方法です。
あなたがきらいな人は、どういう生活をしているのか?を想像してみるんです。
たとえば、きらいな人が60歳だとしたら、おそらく孫もいるはずです。じゃあ、孫と遊んでるときにはどんな顔をしてるのだろうか?とか、孫をだっこしてる姿を想像してみるとかやってみるんです。
家では奥さんの尻に敷かれてるかもしれませんし、ゴミ呼ばわりされてるかもしれません。
また、20年後の未来を創造してみるのもいいです。今60歳なら20年後は80歳です。そんなよぼよぼになって寝たきりになる未来なのに、なぜそんなにえばってるんだろうとか、かわいそうにと思うことです。
逆に過去を想像してもいいです。今の会社にはいったときとか、学生の時、生まれたときなどを創造して、同情するんです。
きっとそのきらいな人にも両親がいたはずです。その両親が愛情を込めて育てたのに、あんなふうになるなんてとか、ちゃんと親孝行しろよ・・みたいなイメージです。
今までは、きらいだから少しでも想像するのは嫌だったはずです。実はそれが原因の一つでもあるんです。今までは「きらい」というイメージだけを見てきてしまったんです。
それ以外もイメージすることで、きらいという感情はうすれていきます。
以上2つの方法が、きらいという気持ちを好きにさせる方法です。どちらでも良いので、試してみてください。
職場にいるだけで苦痛を感じてしまうことも
職場にいるだけで、苦痛を感じてしまうこともきっとあるはずです。
それは、いつ嫌いな人がやってくるのかわかりませんし、イヤダイヤダと思えば思うほど嫌いな感情が大きくなっていって、終いには嫌いな相手の痕跡だけでも気分が悪くなってしまうからです。
たとえば、名前を見るだけでも心拍数が上がるとか、名前を聞いただけで気持ち悪くなるといったかんじです。
限界を超えた時の緊急対策
拒絶反応が限界に達すると、あなた自身が壊れてしまいます。
いわゆる出社拒否症のようなものです。
- 家から出たくない
- 会社に行きたくない
- 何をするのも嫌だ
という気持ちになってしまいます。
わたしも一度経験がありますが、「これからあの人にあわないといけない」と思っただけで気持ち悪くなって、熱がでてしまいました。
それが1度ならまだ大丈夫ですが、毎日続くようなら、早めの緊急避難をすることです。
緊急的な対応としては、
- 休む
- さぼる
- 仮病
- 休職
- 退職
などが考えられます。
場合によっては、メンタルクリニックなどの専門家のカウンセリングやサポートを受けることをおすすめします。
限界を超えたときの症状
拒絶反応の症状は、心理的、身体的なものがあります。繰り返しになりますが、拒絶反応の主な症状を列挙します。
- 心理的症状:
- 不安や緊張感
- 過度なイライラや怒り
- 悲しみや抑うつ感
- 集中力の低下
- 過度な疲労感や無気力
- 対人恐怖や社交不安
- 自己評価の低下や自己否定感
- 身体的症状:
- 胃の痛みや消化不良
- 頭痛やめまい
- 心拍数の増加や動悸
- 胸の痛みや息苦しさ
- 過呼吸や呼吸困難
- 睡眠障害(不眠や過眠)
- 食欲不振や過食
これらの症状は、拒絶反応の度合いや個人の体質、環境などによって異なる場合があります。
症状が持続する場合や、日常生活に影響を及ぼすような場合は、まずは会社を休みましょう。
そして退職するかどうかを友人や両親と検討することをおすすめします。
嫌いな人に耐えきれないときには辞めるしかない
嫌いな人との関係が持続的なストレスや苦痛の原因となる場合、関係を断つ選択も避けて通れません。
というか、退職するべきです。あなたの健康のほうが大切ですから。
健康だけじゃなくて、あなたの生活の質も低下します。
どういうことかというと、かんたんにいうと、仕事していても楽しくないと思ってしまうことなんです。
あなたにとっていちばん大切なことはなんですか?
なにかあったときに、まず一番初めにあなた自身に聞くべき質問がこれです。
多くの人は、なにかまずいことや良くないことがおきたら過剰反応して間違った道に進んでいってしまいます。
今の政治はもちろん、世界情勢も同じです。
冷静になって考えればよく分かることなのに、いちばん大切なこと以外のものの優先順位がわからなくなってしまって、迷走してしまうわけです。
今のあなたにとって大切なことはたくさんあると思います。
- 仕事
- 家庭
- 配偶者
- 未来
- やりたいこと
そのどれもが大切なことなのですが、その中でもどれがいちばん大切なのか、優先順を付けてそれに従って判断していくことが、これからの人生にとってとても大切なことになります。
どんな問題でも考えることは一つです。あなたが幸せになるにはどうしたら良いのか?です。そのための基準が優先順位ということです。
ぜひ、いちどよーく考えてみてください。
まとめ:嫌いな人に対する拒絶反応の症状。我慢してたら病気になっちゃう!
この記事のポイントをまとめます。
- 嫌いな人との関わりを避けることが難しいと多くの人が感じている
- 嫌いな人に対する拒絶反応の理解は、人間関係のストレス軽減の鍵である
- 心理学的要因が「嫌いな人」と感じる背景に深く関わっている
- 拒絶反応は、相手の特定の態度や行動、過去の経験に基づく感情の反映である
- 職場における嫌いな人との関わりは、精神的なストレスや不安の増幅要因である
- 拒絶反応が限界に達すると、職場の人間関係の破綻や深刻なストレスの蓄積を示唆する
- 拒絶反応の主な症状には、心理的症状と身体的症状の二つがある
- 嫌いな人との関係が持続的なストレスの原因となる場合、関係を断つ選択も考慮される
- 体が拒否反応を示す場合、職場の人間関係の摩擦やストレスが背景にあることが多い
- 体の拒否反応を正確に読み取り、その原因を明確にすることが対処の第一歩である
- 嫌いな人がどうしてもいやなら、辞めるしかない
- 嫌いな人に対する持続的な拒絶反応は、心身の健康を脅かすリスクがある
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