こんにちは、としです。
昔からよく言われてることに、
- 成功より失敗から学ぶことが多い
- 失敗は成功の元
- 失敗はない。うまくいかなかった経験
などと言われています。わたしも会社員の頃は「失敗は成功の元」と言われて、よく慰められていました。
もしかしたら、あなたもそう思っていませんか?
でも、ほんとうに失敗は成功のもとなのでしょうか?実は、ハーバード・ビジネススクールや最近の学会の研究では、「失敗は成功の元」ではないと報告されています。
つまり、成功より失敗から学ぶことが多いわけじゃなくて、やはり成功から学ぶことのほうが多いということです。
では、どうやれば成功や失敗から学んで成長していけるのかを解説していきます。
- 「成功より失敗から学ぶことが多い」という一般的な見解の誤解について理解できる
- 成功と失敗の本質的な関係性についての新たな視点を得る
- 自己バイアスの影響とそれを外す方法について学べる
- 成功への道筋としての失敗の価値について深く理解できる
成功より失敗から学ぶことが多いって本当?
「成功より失敗から学ぶことが多い」とよく言われてるけど?
昔から、偉人や名言で、
- 成功より失敗から学ぶことが多い
- 失敗は成功の元
- 失敗はない。うまくいかなかった経験
と言われています。
いちばん有名なのは、エジソンの言葉です。
「失敗は積極的にしていきたい。なぜなら、それは成功と同じくらい貴重だからだ。失敗がなければ、何が最適なのかわからないだろう」
「成功の反対は失敗ではなく、挑戦しないことである」
などですね。
具体的には、エジソンは電球を発明する時に、電球の芯、つまりフィラメントをなかなか見つけることができませんでした。
フィラメントの素材として2000個のものを試しましたが、成功しなかったんです。
それでも、諦めずに試し続けて、やっと日本の竹がフィラメントに向いてると見つけることができたんです。
エジソンはその時のことを話しているんです。ちまたでは、「失敗ではない。うまく行かない経験をしただけだ」とも伝わっています。
このことから、失敗に諦めず挑戦することが大切だとして、「失敗は成功の元」だと言われるようになりました。
さらに、それをつたえ聞いた人達がおもったのが、
「成功より失敗から学ぶことが多い」
ということです。
失敗から学べることって何?
では、失敗から学べることってなんなのでしょう?
これはエジソンも言ってるように、うまく行かなかった経験です。
何かをやろうとして、余分なことをしてしまったり、やらないといけないことをやらなかった、ということです。
たとえば、仕事の中で考えてみると、
- 契約が取れなかった
- プロジェクトの失敗
- 売れなかっった
などです。
恋愛で言えば、
- 告白したけど断られた
- 怒らせてしまった
- フラレた
などですね。
それぞれの失敗の中で、余分なことや不足してることがあったはずです。
失敗で学べるものは、その余分なこと、不足していることが何なのかがわかるということになります。
その他にわかるものとしては・・・実はなにもないんです。
しかも、そこには個人的なバイアスがかかっています。
- たまたま運がなかった
- ちょっと手を抜いてしまった
- やる気がなかった
などです。つまり、なんとでも言い訳できるんですよね。それが失敗の原因だと本心から思っている人がとても多いです。
ここで、ちょっとだけ時間を取って、あなたの今までの経験で、失敗してしまったことをちょっとだけ思い出してみてもらえますか?
仕事でも恋愛でもいいのですが、思い出してもらえばわかると思いますが、失敗して学べるものは、意外に少ないんじゃないでしょうか。
「なぜあの仕事に失敗したんだろう?きっと相手の機嫌が良くなかったんじゃないかな」
「なぜあの子にフラレたんだろう?きっと好きな人が別にいたんだろう」
なんて思っていませんか?
それらをよくよく考えてみてください。あなた自身が悪かった部分はこれだ!と思ってることってあまりないんですよね。
実は、失敗で学ぶよりも成功で学ぶ方が多いんです。
失敗からしか学べないんじゃなくて、成功からしか学べない
「成功で学ぶ」と言葉だけで考えてみると、とても少ないように思えます。
「成功したから良いじゃん」とか「終わりよければすべて良しだよ」なんて思って、それほど学びになっていないと思ってるはずです。
でも、よく考えてみてください。
成功って、単純に成功してるんじゃないんですよね。
成功するためには、実はいくつもの失敗をしてたり、失敗しそうなことを察知して予防してることがとても多いんです。
エジソンもそうです。2000種類の素材をフィラメントに試しましたが、その失敗が会ったからこそ、竹という一つの成功にたどり着くことができたんです。
先程は失敗でしたが、今度は成功した仕事や恋愛をちょっとだけでいいので思い出してみてもらえますか?
なぜその仕事や恋愛は成功したんですか?
たまたまとか偶然とかはもちろんあったかもしれませんが、その過程でなにかしらのコツや秘訣を学ぶことができたのではないでしょうか。
たとえば、仕事だったら、契約を取れる話し方だったり、みんなをまとめる話し方の秘訣を学ぶことができたはずです。
恋愛だったら、何度も何度もトライして、押して押しまくったからゲットできたとか。
つまり、成功体験がない限り、それが正しいのか正しくないのか、失敗するのかしないのか、わからないんです。
このことから、成功より失敗から学ぶことが多いんじゃなくて、成功からしか学ぶことができないといったほうが正しいと言えます。
失敗から学ぶことができればその失敗は成功だ
もっとわかり易い例でお話します。
あなたはドラクエのようなRPGゲームをやったことがありますか?
RPGゲームとは、ゲームの中にあなたのアバターのようなものを作って、そのアバターを操作して謎解きをしていくものです。
そのアバターはゲームの主人公です。
主人公はさらわれたお姫様を助けるために、旅立ちの村から出発して、数々の試練を乗り越えてラスボスが待ってる悪の城に乗り込んでラスボスをやっつけ、お姫様を助けるのがストーリーです。
そのストーリーの間では、様々な敵と戦い、色々な仲間を集め、武器や防具を揃えてスキルアップさせていきます。
このゲームで考えると、成功はラスボスの撃破です。ラスボスを倒して悪の城を壊して、さらわれたお姫様を助けるのが、成功ですよね。
では、失敗はなんでしょう?
一番の失敗は、敵に歯が立たなくなったり、面白くなくなってゲームを辞めてしまうことです。
もっと細かい失敗は、途中の敵にやられて死んでしまうことです。まあ、死んでも復活できますが。
では、旅立ちの村をでてすぐにゲームをやめてしまった、つまりほとんどチャレンジしなく失敗した時に得られるものは何でしょう?
たぶん、はじめに出てくるモンスターのスライムの倒し方くらいです。
でも、ゲームをクリアしたとき、つまり成功したら、何を得られるのでしょうか?
何十種類ものモンスターや中ボス、ラスボスの倒し方はもちろん、宝物の場所、レベルアップの方法、最強の武器・防具の見つけ方など、数多くのものを得られるんです。
この場合、どんな失敗をしたときよりも、成功した時に得られるもののほうが絶対に多いです。
ラスボスの倒し方、ラストダンジョンへの行き方など、成功しないとわからないものが必ずあるんです。
仕事も恋愛もおなじです。成功しないとわからないものがかならずあるわけです。
なので、失敗より成功から学ぶことが多いと言えます。
失敗から学ぶことができない理由:セルフバイアス
多くのネットサイトでは、そのことがわからないまま、失敗から学ぶことが大切だと話されています。
ネットに書かれてる失敗から学ぶ方法をまとめてみると、
- 失敗を受け入れる
- 失敗の原因を分析する
- 新たなアプローチを試す
- フィードバックを正しくする
- プロセスを振り返る
- 失敗をどう活かすか考える
- 失敗リストを作る
などです。
どれもとても大切なことで、とても有益なことです。
ただし、「正しくできれば」という注釈が付きます。
実は、前述したように、失敗には自己バイアス(セルフバイアス)がかかってしまいます。
自己バイアス(セルフバイアス)とは、自分に都合の良いように勝手に解釈してしまうというバイアスです。
これは成功した時もおなじです。
たとえば、仕事でミスした時には、
- 運が悪かった
- たまたま
- 相手が悪かった
などと他人や環境のせいにします。
成功したときには、
- おれだからできた
- 俺って最高
- どりょくしたから
と、自分の能力や努力のおかげだと考えてしまうんです。これは、恋愛でも生活でもなんでもおなじです。
このバイアスがかかってると、失敗からはもちろん、成功からも得られる学びが少なくなってしまいます。
色々な行動や結果から学びを得るためには、このバイアスを外さないといけないわけです。
ただし、このバイアスがあるおかげで、自信を失わず、心穏やかな毎日が生活できるのだとも考えられています。
失敗しても落ち込まず、成功したら幸福感を得られるということですね。
では、この大切な自己バイアスを保持しながら、失敗や成功から学ぶためには、どうすればいいのでしょうか?
成功より失敗から学ぶことが多い環境にするための意識
失敗から学ぶ意味やメリット
成功から学ぶことはもちろんとても多く、とても有益ですが、失敗から学ぶことのほうがとても有益なこともあります。
それは、失敗する件数とモチベーションと成長速度の3つです。
失敗する件数はとても多い
単純に考えて、失敗する件数は、成功する件数よりもとても多いです。
恋愛を考えてみてください。
よっぽどのイケメンじゃない限り、付き合った人の数よりもフラレた人の数が多いはずです。告白してもフラれるであろう潜在的な人数も加えると何倍にもなるはずです。
ナンパや訪問販売などの仕事でもおなじですよね。
何十件もことわられて、やっと1件の成約が穫れるなんてことは、当たり前のことなんです。
なので、その膨大な数の失敗から学ぶことはとても有意義なことなんです。
モチベーションを高める
失敗から学ぶことで、モチベーションを高めることができます。
失敗すると「オレはダメだ」とか「オレなんて」など、メンタル的に落ち込むことが多いはずです。
でも、それぞれの失敗で、メンタル的なものを切り離して学ぶ機会だと捉えることで、モチベーションを維持することができます。
ナンパを考えればよくわかります。
何十人、何百人に声をかけても、ひとりずつトークを変えていくことで最終的に成功できますよね。
おなじトークを繰り返していたら、つまり失敗から学ばずに同じことを繰り返していたら、成功するのに時間がかかってしまい、「もうやだ」「もうやめよう」となってしまいがちです。
ひとつひとつの案件を失敗と捉えるのではなくて、エジソンのように改善する機会だと捉えることで、メンタルを維持することができます。
成長速度が早くなる
モチベーションと関連していますが、一つ一つの案件をチャレンジだと捉えることで、成長するスピードは桁違いになります。
RPGゲームとおなじです。
火に強くて水に弱いモンスターを倒す時に、火を使って攻撃していてもなかなか倒せないです。火じゃなくて水を使って攻撃すれば、すぐに倒せて経験値も増えていくわけです。
火を使ってダメだったら、次に金を使ったり、木を使ったり、土を使ったりして、どんどんチャレンジと失敗を繰り返すことで、敵を倒す時間が早くなっていきます。
なので、失敗から学ぶことで成長速度が早くなるわけです。
そもそも、なにか新しい時を始めたときとか、新しい仕事をするときには、正解がわからないわけです。
つまり、成功から学ぶ機会が無いんです。
成功から学ぶことができず、失敗からも学ぶことをせずに、いたずらに失敗を繰り返していたら、いつまでたっても成功できません。
このブログの世界やユーチューブの世界もおなじです。何が成功なのか、何が正解なのか、ブログやユーチューブをやってるだれひとりわかっていません。
ほとんどの人は、ネットに書かれていたり、誰かに言われたことをやっていますが、自分自身で失敗を分析してチャレンジしていかないと、絶対に上位に入ることはできません。
つまり、失敗から学ばないとどうしようもないわけです。それが失敗から学ばないといけない意味ですし、メリットでもあります。
失敗から学ぶ方法
では、自己バイアスがかかった状態で、失敗から学ぶにはどうすれば良いのでしょうか?
それは、自己バイアスを取り外せば良いんです。
そのために意識するのは、第三者の目線です。
つまり、他人のプロダクトやイベントとして、その失敗を観察することです。
小説家のような文章を書く人がよくやってますが、書いた瞬間ではなくて、しばらくたって読み直してみると、穴がわかったり辻褄が合わない書き方をしてることがよく分かるといいます。
それは自分が書いた文書を忘れているので、他人の目線で読むことができるからです。
なので、それを応用して、自分の失敗ではなくて、他人の失敗だとして観察してみるのが一番良いやり方だといえます。
自己バイアスの外し方
とはいえ、文章なら簡単にできますが、そのほかのものはしっかり記憶が残っていてなかなか自己バイアスを外すことが難しいです。
通常、バイアスを外すには、自分の常識を疑うことと、エビデンスを探すことが大切だと言われています。
例えば、『「日本バイアス」を外せ!』(著者:パトリック・ハーラン)の中で紹介されていますが、
車に乗っていた親子が事故に遭いました。残念ながら父親は亡くなり、男の子は大怪我をして病院に運ばれました。幸い、その病院には素晴らしいキャリアを持つ、有名なベテラン外科医がいます。しかし、オペ室に運ばれた子どもを見た瞬間、外科医は「オペはできない。なぜなら、我が子だから」とメスを降ろしてしまいました。
これってどういうことだと思いますか?
親子で事故にあってお父さんは亡くなっています。でも、外科医が「我が子だ」と言ってます。人によっては、「義理の父親」「先妻の子」「幽霊」など思われるかもしれません。
でも、正解はこの外科医は女医、つまり母親だったんです。
これがバイアスというものです。なかなか外すのに苦労しそうですよね。
しかも、自己バイアスだから、失敗した原因を考えても何かしら影響が出てきそうです。
そんな時にとても便利なのが、リフレームです。
リフレームとは、その名の通り額縁を変えることです。視線を変えるわけです。
たとえば、リストラされたときは誰しも悲しいですが、もとからやめようと思った人には渡りに船ですよね。しかも退職金付きです。
コンビニに行けば、今までは買い手目線でしか見てこなかったはずですが、売り手目線、つまり店員の目担ってみることで、いろいろな改善点が見えてくるはずです。
そういった視線のチェンジをすることで、今まで見てきたことが全く別な新しいものとして見れるのがリフレームという手法です。
関連:リフレームのやり方
今はあなたの額縁を通して失敗を見ていますが、社長の額縁、上司の額縁、部下の額縁と変えて、やってしまった失敗を見ることで、自己バイアスを取ることができます。
これはどんな人でも使うことができるとても良い手法です。
昔から言われていますが、「人の振り見て我が振り直せ」みたいなことです。
自分がやったことではなく、他人がやってしまった失敗だと思って、どこを直せばいいのか、どこが間違えていたのかを冷静になって見て見ることがとても大切です。
その時におすすめしているのが、マインドフルネスです。瞑想とも言われています。
普通のままだとなかなか冷静に見ることはできません。自分でやってしまった失敗ですから。
そんなときにはまずは心の平静を取り戻して、フラットな心、目線に戻ることです。
やり方は、目をつぶって、椅子などに座って、呼吸だけに意識を集中するだけです。
関連:マインドフルネスのやり方
いろいろな感情や記憶が出てきますが、反応せずに、吸ったり吐いてる空気だけに意識を集中することです。
そうすることで、頭の中が次第にクリアになっていくのがわかるはずです。おそらく10分もやれば十分です。
その状態になってから、もう一度失敗した案件に向き直って、他人目線で失敗の原因を探っていくことです。
もちろん、成功したことについて、どこが良かったのか、なにが良かったのかを振り返るのにもとてもおすすめです。
失敗は成功の元:成功するにはもう一人の自分が必要
昔から言われていますが、「失敗は成功のもと」です。
いろいろとお話してきましたが、いちばん大切なのは、失敗がなければ成功はないということです。
大谷選手もイチロー選手も山の数ほど失敗しているはずです。それを誰にも見られてないし、言ってないだけです。
でも、おなじようにたくさん失敗してる人もいるはずです。
では、そういった人たちとスーパースターとの違いは何でしょうか?
自己バイアスです。
他人のせいや環境のせいにせずに、失敗に対して他人目線で分析しているので、他の人よりもメチャクチャ成長が早いんです。
その証拠が大谷選手のマンダラチャートです。
(引用:PRESIDENT Online)
これをよくみてみるとわかりますが、自分のことをしっかりと把握しながら、他人目線で考えないと作れないものです。
これを作ったときの大谷選手の頭の中には、自分と8球団からドライチ指名されるスーパースターともうひとり、冷静にその二人を見てる人がいたはずです。
そうじゃないと、自己バイアスははずれず、もっと甘いマンダラチャートになっていたはずです。
なので、成功するには失敗が必要なのと同時に、頭の中にはそれを成功できるスーパーな人(目標となる人)と、冷静にその失敗を分析して二人の違いを評価してくれる冷静なあなたがもう一人必要です。
まずは、今までの失敗について、考えてみましょう。
その時に必要なのが、紙とペンです。もしくは、x-mindのような無料で使えるマインドマップツールです。
(引用:x-mind)
このツールを使って、大谷選手のようなマンダラチャートを作ってもいいですし、ツリー状の図を作って失敗を分析して、何が必要なのか、なにをしなければいけないのかを考えてみましょう。
まとめ:成功より失敗から学ぶことが多いって本当?まずは自己バイアスをはずすこと
この記事のポイントをまとめます。
- 失敗より成功から学ぶことが多いというのは一般的な誤解
- ハーバード・ビジネススクールの研究では「失敗は成功の元」ではないと報告
- エジソンの電球発明過程は失敗の積み重ねから学んだ例
- 失敗から学べるのは、何が余分で何が不足していたかの認識
- 失敗の原因を自己のバイアスで誤解釈することが多い
- 人は失敗した経験から学ぶことが意外に少ない
- 成功の過程では、多くの失敗からの学びが含まれている
- 成功体験は、何が正しく、何が間違っていたかを理解する機会を提供
- 成功するには失敗から学び、それを超える必要がある
- 自己バイアスを外すことが、失敗から学ぶための鍵
- 失敗を客観的に分析し、成長の機会と捉えるべき
- 成功と失敗の経験を正しく評価することが重要
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